ハンバーガーの付け合わせに「フライドポテト」がついてくるのはなぜ? ポテトの歴史を調べて分かった“意外な背景”(1/3 ページ)
定番の陰に歴史あり。
ハンバーガーのおともといえばフライドポテト。今では定番となった“黄金コンビ”ですが、その組み合わせは一体どのようにして生まれ、どのようにして定着したのでしょうか。
フライドポテトは「ヨーロッパ」から広がった?
日本フライドポテト協会によると、フライドポテトは17世紀にベルギーのワロン地域で生まれたとされます。川が凍って魚が獲れない時期に、保存のきくジャガイモを魚のように細長く切って揚げたのがはじまりだそうです。
また、フライドポテトが世界的に広まった理由には諸説ありますが、第一次世界大戦当時、ベルギーの人がアメリカ兵にフライドポテトを分けたのがきっかけだったとも、後の第3代アメリカ大統領トーマス・ジェファーソンが、駐フランス公使時代にパリで出会った料理をアメリカに持ち込んだことで本国に浸透したともいわれます。
ちなみに、ベルギーのワロン地域はフランスに隣接した地帯です。こうしてみると、いずれにしてもフランス付近からアメリカに伝わったことで料理の知名度が増したといえそうです。そういえば、フライドポテトは和製英語で、英語圏ではフレンチフライなどと呼ばれます。
“黄金コンビ”普及のきっかけは「第二次世界大戦」
アメリカに渡ったフライドポテトは、第二次世界大戦を迎えます。歴史料理研究家・遠藤雅司氏の『食卓の世界史』によると、戦時下でハンバーガーに欠かせない肉などが配給制で不足するなか、「ジャガイモは当時安価で在庫も大量にあったので、一度も配給制にならなかった」のだとか。
そのため、戦中のハンバーガーチェーンでは、フライドポテトが重要な商品となりました。そして、一度定着したフライドポテトは配給制が落ち着いてからも人気商品として存続し、ハンバーガーといえばフライドポテトというイメージができていったのです。
このスタイルは日本でもすっかり定着し、いまではフライドポテトが一番おいしいと思うハンバーガーチェーンのランキングすら存在します。身近なファストフードからも、人々の試行錯誤の歴史が垣間見えますね。
参考文献
ケンコーマヨネーズ「トマトとジャガイモを、アメリカ料理に浸透させた大統領」
遠藤雅司(音食紀行)『食卓の世界史』(筑摩書房 2023年11月)
文:近藤仁美(こんどう・ひとみ)
クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。テレビ番組「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」等の他、クイズの世界大会では日本人初の問題作成者を務める。2023年「Trivia Hall of Fame(トリビアの殿堂)」殿堂入り。著書に『人に話したくなるほど面白い! 教養になる超雑学』(永岡書店)など。
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