「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は(2/4 ページ)
応募作品のほとんどが「留意点に抵触」
こうした声を、コンクールの主催者はどう受け止めているのでしょうか。ねとらぼ編集部はキャッシュレス推進協議会事務局の担当者を取材しました。
担当者は、募集要項に記載した内容はあくまで「『留意点』であり『条件』ではない」としつつ、「今回ご応募いただいた方の作品のほとんどが、当方で設定させていただいた留意点のいずれかに抵触する状況にございました」と説明。
その上で、「図案に文字や文字と誤認する恐れのある図柄を含まないこと」という留意点は「本来の趣旨としては、なんらかキャッシュレスとは異なるメッセージが含まれることを防ぐことを意図していた」とし、「そのような意味では、もう少し厳格に留意点をお示しできればよかったと考えております」とコメントしました。
それでも図案を採用した理由は
また、今回の図案がピクトグラムとして適切なのかという点については、「国土交通省のWebサイトについては当方も事前に確認を行っている」としつつ、「例えば、案内がInformation の『i』を象ったピクトグラムであるように、文字のデザインを利用してはならないものではないと理解しております」と見解を伝えています。そして、今回の図案を採用した理由については、次のように説明しました。
「今回の選定においては、特定のキャッシュレス決済手段のみの利用が可能であるとの誤認防止も重視しており、例えばクレジットカードのみが利用できる店舗である、スマートフォンを用いた決済のみが利用できる店舗であるとの誤認が生じるような図案については不採用といたしました」
「また、インバウンドでの活用も踏まえ、アジアや北米にお住まいの方にも参考情報としてどのパターンがわかりやすいかを確認しておりますが、結果として今回採用の図案が最も理解を得た結果となっており、文字の排除がかえってわかりにくい結果になると理解いたしました。上記を踏まえ、あくまで店舗をご利用いただく方々(インバウンド観光客含む)が、最も理解しやすい形状として採用いたしました」
担当者は今回のコンクールについて「多様化し、進化するキャッシュレス決済手段を統一的に表現することが難しい内容であったかとは存じます」とし、「このタイミングで広く内外にこのピクトグラム(図)が、完全キャッシュレス店舗もしくはキャッシュレス利用可能店舗を示すものであるとの共通認識を得られるよう、当協議会としても努力してまいりたいと存じます」とコメントしています。
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