【ジオラマ】かわいいクジラの絵が“まさかの姿”に……? 圧倒的クオリティーのジオラマが「大迫力!」と話題 どんでん返しも(1/3 ページ)

海中の表現にも注目。

» 2025年01月07日 20時00分 公開
[五月アメボシねとらぼ]
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 かわいいクジラのイラストを見ながら作った造形作品の姿が……!? まさかの展開を見せるジオラマ制作動画がYouTubeに投稿されました。そのすばらしいクオリティーが反響を呼び、記事執筆時点で30万回以上表示され、2万8000件の“いいね”を集めています。

重く巨大な古代クジラのレジンアート(※この動画は作者本人の書籍をおすすめする情報を含んでいます)

かわいいクジラのラフスケッチから作業を開始

 動画を投稿したのは、水生生物とタラソフォビア(海洋恐怖症)をテーマにしたジオラマ作りの動画を公開しているYouTubeチャンネル「Thalasso hobbyer たらそほびや」。以前は無限に続くプールのジオラマも話題になりました(関連記事)。

 今回の動画は、ラフスケッチを描くところから始まります。「わたしは造形よりもイラストのほうが得意です」として描いたのは、王冠を頭に乗せたなんともかわいらしいクジラ。しかし、まがまがしいクリーチャーの造形が得意なたらそほびやさんらしからぬテイストです。

かわいいクジラの絵 自筆のかわいいクジラの絵を元に造形……?

クジラには目が4つ……?

 ともかくも、自筆のイラストを見ながら造形を開始。まず、クジラの体をイメージしてウエーブさせた太い針金の骨格に丸めたアルミホイルで肉付けし、そこへ紙粘土を貼り付けていきます。

 表面にはオーブン粘土(オーブンで焼くと硬化する粘土)を貼り、全体のフォルムをざっくり整えたところで、光ファイバーケーブルを使って目を光らせる仕組みを作成します。

 光ファイバーケーブルは折り曲げ加工しますが、そのままだと作品を焼成するときに元に戻る可能性があるので、同じように折り曲げ加工した針金を沿わせて固定します。

 加工を終えた4本の光ファイバーケーブルはクジラに埋め込みます。なぜ4本かというと、このクジラには実は目が4つあるからです。そういえば、このチャンネルは海洋恐怖症をテーマにしてるんだった……!

クリーチャー感が出てくるクジラ 少しずつクリーチャー感が出てくるクジラ

見事なディテールを作り出す精緻な作業

 繊細な作業でトゲトゲや鋭い牙のディテールが作り込まれてくると、まがまがしい姿が現れてきます。

 クジラの造形ができてきたところで、木材を組み合わせて作ったベースにオーブン粘土を貼り付け、そこへ石積みやれんが壁、建物の装飾などのディテールを造形していきます。

 出来上がったのは石垣の上に城の尖塔が建っているもの。尖塔の一部は損壊しており、全体は石垣ごと斜めに傾いています。その他にも、いくつかの斜めに傾いた建造物を作成して着色。一方、クジラのほうも着色します。

建物のディテール 精緻な作業が作り出す見事なディテール

 さらに、クジラの目につながるファイバーケーブルの端は背中のあたりに露出させて赤いフィルムを貼ります。すると、背中に光を当てることで目が赤く光るようになりました。

ここでネタばらし

 ここで、今回のジオラマの元になったのは、投稿者が描いたかわいいイラストではなく、「YAZIRI_art」さんが描いたイラストだと明かされます。実は、このジオラマはそのイラストを完全再現するものだったのです。これはどんでん返し。

 クジラと建造物を完成イラストと同じように配置してみると、斜めの建造物は遠近感の表現だったことが分かります。これにより、巨大な建造物の間をさらに巨大なクジラが通り抜けているように見えるというわけです。

レジンで作った神秘的な“海”に全てが沈められ……

 完成した全てのパーツをレジンで作った“海”に沈めるステップがやってきました。今回は、正面から見たときの両端を斜めにした容器を作成し、そこへ先に濃紺のレジンを流し込んで固めておきます。これにより、作品の左右の端が暗くなるグラデーション効果を得られます。

 その後、建物のパーツを配置して濃紺のレジンを底に薄く流し込みます。これが固まると建物が固定されるので、次に容器の奥側を下にした状態にして、クジラをつるして配置した状態でレジンを流し込みます。ある程度注いだら、硬化したレジンによりクジラが固定されるのでつるす必要はなくなります。

レジンの流し込み 過去最大量の約40キロのレジンを何回にも分けて流し込んでいく

 過去最大量となるレジンは何回にも分けて注ぎ、奥は色・にごりを濃くして、層を重ねるごとに透明度を上げていきます。これにより海の広さや奥行きを表現します。また、いくつかの層には小さな魚影を描き込みます。

 全10層、約40キロのレジンが固まったら容器部分を分解し、海面にあたる部分をノミで削って波を表現します。また作品の裏面も透けて見えないよう削っておきます。最後に、木材で台座を作り作品を設置したら完成です!

元になったイラスト 元になった「YAZIRI_art」さんのイラスト
完成品 イラストを完全再現した完成品

 上から照明を当てると、海中に没した遺跡の間を通り抜ける、赤い眼光を発する巨大なクジラの姿が現れました。制作期間は約5カ月。レジンを注ぐ作業だけで1カ月以上かかったというこの作品はまさに大迫力です。レジンのグラデーションも最高の視覚効果を発揮しており、元になったイラストが完全再現されています。

神秘的な海中の表現 神秘的な海中の表現にも注目

「ただただ圧倒」と称賛集まる

 元になったイラストを完全再現した圧倒的クオリティーの作品に、「すげぇ! イラストのイメージまんまで大迫力! 奥行きもすごい!」「一枚のイラストからクジラの造形を完璧に再現するの。本当に凄すぎます」「ただただ圧倒されてしまいました」「レジンで奥行きが見事に再現されていてため息が出ました」など称賛の声が数多く寄せられています。

 なお、たらそほびやさんは、さまざまな作品が解説とともに掲載されている著書『Thalasso hobbyer たらそほびや』を販売中。Amazon.co.jp楽天ブックスなどで購入可能です。

※動画についているプロモーション表記は自著の宣伝のためで、PR動画ではありません

動画提供:YouTubeチャンネル「Thalasso hobbyer たらそほびや

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