古い傷だらけの宝石→磨いていくと…… “予想外の模様”に感嘆の声「プロが任天堂を取り入れるとは」「素晴らしい」【海外】(1/2 ページ)
“傷ついた古い宝石”を、思い入れ満載でリサイクル
5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回紹介するのは、2023年6月にYouTubeに投稿されたブルートパーズの研磨の様子です。
投稿者は米国ユタ州のジュエリーデザイナー!
動画を投稿したのは、宝石系YouTubeチャンネル「Matt's Corner of Gem Cutting(@MattsCornerofGemCutting)」のマット・マックスフィールドさん。マットさんは自分がデザインした宝石を販売する傍ら、さまざまなカッティングで美しい宝石を制作していく動画を公開しています。
古いジュエリーから取った宝石が“新たな姿”へと大変身……
今回研磨していく宝石は、日本では11月の誕生石として知られ、澄んだ空のような色合いが人気の「ブルートパーズ」。もともとは古いジュエリーから取り外したものなので、細かい傷跡や欠けた部分が無数にある“いにしえの宝石”です。
このため、本格的なカットを始める前に、グラインダーで全体的に研磨して傷を除去。表面には油性マジックで印をつけ、カットの中心となる場所をマーキングします。
元のデザインと新しいデザインとでは宝石下部の光が集まる中心点の位置が異なっているため、慎重に調整して中心軸を移動。宝石と研磨機の角度を細かく調整しながら、ブルートパーズのカッティング用設計図の角度通りに何度となく慎重にグラインダーに石を押し当て、オリジナルのデザインと同じ形になるように研磨していきます。なお、動画ではカットのプロセスをより多く見せるためにほとんどのシーンが2倍速になっていますが、本来は非常に根気がいる作業です。
さらに研磨用のダイヤモンドグラインダーのディスクを次々に交換し、ヤスリの番手を細かくしていきます。時間をかけてしっかり磨いていくと、徐々に角度によって見え方が変化する、美しい宝石へと変化。
宝石の下面部の研磨が終わると、今度は宝石の上下を逆にして再び金属の棒に接着し、下部のときと同じ作業を繰り返して宝石の上面を丁寧に削っていきます。
トパーズには石の中に明るい部分と暗い部分を作り出すことができる性質があり、コントラストを非常によく表現できる特性を持っています。このため最終研磨を終えた宝石は、見事な輝きとコントラストを誇る“美しい宝石”へと変化。
完成した宝石は、「ゼルダの伝説」の“リンクの青い盾”を思わせる、伝説の宝石が仕上がりました! 見る角度によっては、反射で「トライフォース」が浮かび上がります。ちなみに、今回マットさんがデザイン上のモチーフにしたゼルダの伝説は、幼いころに夢中になってプレーした“風のタクト”だったそうです。
「ゼルダの大ファンとして。特に盾とトライフォースの組み合わせが大好きです!」
この動画のコメント欄では、「プロの職人が自分の仕事に“任天堂”を取り入れるようになったってことは、当然われわれ“任天堂世代”のキッズたちも全員大人になってるよね」「“ゼルダの伝説”と聞いたとき、私は二度見しました……」「宝石学会のマイルストーンの1つ、ゲームからインスピレーションを得た宝石のカッティングだ」といった、世界中の愛好者たちからの、多くの称賛の声が寄せられていました。
YouTubeチャンネル「Matt's Corner of Gem Cutting」では、この他にもさまざまな原石から、美しい宝石に磨き上げていく動画が紹介されています。
画像は「Matt's Corner of Gem Cutting(@MattsCornerofGemCutting)」より引用
投稿者の宝石研磨
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