孤独な火星の旅の記録 無人火星探査車が眺めた3年
無人火星探査車「オポチュニティ」が、3年にわたって撮影した画像309枚。それを1本にまとめた動画がNASAにより公開されました。元気に火星を移動しています。
2003年にNASAにより打ち上げられ、火星の表面で地質調査を続ける無人火星探査車「オポチュニティ」が撮影した画像309枚を1本にまとめた動画が公開されました。
マーズ・エクスプロレーション・ローバーは、1975年と76年のバイキング着陸船、1997年のマーズ・パスファインダーに続く火星探査プログラムの一環で、火星に水の活動があった手がかりを調査する目的で打ち上げられた「スピリット」と「オポチュニティ」の2機を差します。
オポチュニティは当初の任務期間3カ月間から予算を追加し、着陸したメリディアニ平原のクレーターからエンデュランス・クレーターを経て、ビクトリア・クレーター内の調査を無事に終え現在も活動を続けています。
動画は、2008年から2011年までの3年間で移動した約21キロメートルの旅の様子がつづられています。動画には、撮影と同時に録音されたオポチュニティの加速度計のデータを可聴化し1000倍で再生したもの。変わりゆく火星の地平線を眺めながら、オポチュニティの長く孤独な旅に思いを寄せながらご覧いただきたい。
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ちなみに、スピリットの方は2009年にトロイと呼ばれる砂地を通過した際に車輪が砂にとられ、身動きがとれなくなり以後静止観測に切り替え。2010年に通信を止めているそうです。
NASAは2012年8月に火星のゲイルクレーターへの調査を目的に、次世代火星探索車の打ち上げを予定しています。
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