ニコ動の次期バージョンは「最も勝負した作品」 音楽ダウンロード「NicoSound」も:総称は「niconico」に(2/2 ページ)
ニコニコ動画の新バージョン「Zero」は、サービス開始から5年で「最も勝負した作品」。音楽ダウンロード「NicoSound」など新機能が続々登場する。その全ぼうをお届けしよう。
音楽ダウンロード「NicoSound」登場
新機能の「NicoSound」は今後の展開にも注目したい。これは、動画投稿者が許可した作品に限り、投稿された動画の音声部分をPCやAndroid端末に無料でダウンロードできるというもので、動画の視聴画面に「音楽ダウンロード」ボタンが現れる。配信者になる条件は、プレミアム会員であること。ファイル形式はAAC(DRMフリー)となっている。
この機能を提供するにあたって、ドワンゴは日本音楽著作権協会(JASRAC)と使用許諾に関する新たな包括契約を結んだ。つまりユーザーは自作曲のほか、JASRACの管理楽曲を演奏したり、歌ったりした作品に関しても配信できる。楽曲がJASRAC信託曲の場合は、ダウンロード数に応じた楽曲利用料をドワンゴがJASRACに支払い、JASRACから楽曲の権利者に分配される。
将来的にはNicoSoundで有料配信も可能にしていく。
リクエスト放送「Nsen」って何だ
新サービスはほかにもある。ユーザー参加型リクエスト放送「Nsen」だ。ニコニコ動画に投稿された音楽を皆で聞くというもので、「VOCALOID」「ニコニコインディーズ」「歌ってみた」「演奏してみた」「東方」など8つの専門チャンネルがある。なかには延々と蛍の光が流れるチャンネルも……。ニコニコ動画で何を見ればいいか分からないというユーザーはここへ来れば新たな発見があるかもしれない。
「歴史的イベント」を控えて
今週末(4月28、29日)はいよいよ、ニコニコ超会議が開催される。夏野取締役が「ここへ来れば、日本のデジタルコンテンツの1番強いところが見られる」と語る通り、日本のサブカルチャー、ネットカルチャーが“オフライン”で一堂に会する。詳細は別記事に譲るが、まさに前代未聞なイベントとなりそうだ。Zeroも、ニコニコ超会議のドワンゴブースでひと足早く試すことができる。
川上会長はビッグイベントを前に「我々がもう1回やらない限り、2度とないイベントになると思う。成功しても失敗しても、かなり歴史的イベントになるんじゃないか。それが楽しみでもあるし不安でもある」とわくわくした様子で語る。「最も勝負した作品」であるZeroと「歴史的イベント」であるニコニコ超会議。“niconico”の新たな1ページに期待したい。
関連記事
- ドワンゴ川上会長と夏野取締役が語る「ニコニコ超会議」 10万人を「ごった煮」の渦へ
ドワンゴの川上会長いわく、ニコニコ超会議の見どころは「何が起こるか分からないところ」。夏野取締役すら「前代未聞だよねぇ」と驚くその中身に迫る。 - 「万感の思い」でニコ動5周年 新バージョンは原点回帰の「(ZERO)」
ニコニコ動画の5周年イベントが開催され、クリエイター奨励プログラムなど次期バージョンの一部が紹介された。小林社長、川上会長ら経営陣も集結。なぜか川上会長をキャラにしたジブリ制作のアニメ上映もあった。 - 盛りだくさんすぎる「ニコニコ超会議」 ブルートレイン特別運行、ユーザーの結婚式も
ニコ動5周年記念新サービス発表会が開催され、ニコニコ超会議の展示ブースやイベントの一部が明らかに。一方、12月に始まったニコ動のクリエイター奨励プログラムでは100万円以上を得るユーザーがいたことも明らかにした。 - 1回200万円の「ニコファーレ」を身近に感じてもらうには ユーザーに無料貸し出しも
ニコニコ動画のライブハウス「ニコファーレ」が華々しくオープンしてから約3週間。利用料が1回約200万円と決して安くはないこの施設をユーザーに身近に感じてもらうため、ドワンゴは頭を悩ませているようだ。 - ニコ動の新拠点「ニコファーレ」完成 「すごくお金かかったがこれならいいやと思う出来」
ニコニコ動画のライブハウス「ニコファーレ」がついに完成。壁4面のLEDディスプレイにコメントが表示され、来場者を360度囲むように回る演出は圧巻! 夏野取締役いわく「ものすごくお金がかかった」が「これならいいやと思う出来」だ。 - ニコ動とジブリは「サブカル界の正反対」 ドワンゴ川上会長、2足のわらじで見つめる未来
ドワンゴ川上会長は昨年末からスタジオジブリのプロデューサー見習いをしている。ドワンゴに出社するのは週1回。ジブリ流をドワンゴに持ち込み、ニコ動の未来を模索する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.