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違うゲーム間のアイテム交換ダメ――グリー、利用環境向上のため「異種トレード」を禁止日々是遊戯

別々のゲーム間でアイテムを交換する「異種トレード」。これまでは黙認されていたが……。

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 ソーシャルゲームの利用環境向上に向け、各社の動きが加速している。コンプリートガチャ(コンプガチャ)の話題に隠れてしまったが、GREEでは5月2日から、プレイヤーの「異種トレード」禁止を新たに規約に盛り込んだ。

 異種トレードとはつまり、異なるゲーム間でカードやアイテムをトレードすること。例えばグリーの「探検ドリランド」で手に入れたアイテムを、KONAMIの「ドラゴンコレクション」のアイテムと交換するのは異種トレード行為にあたる。アイテムを現実のお金に換えるRMT(リアルマネートレード)は多くのゲームが禁止しているが、異種トレードの禁止を明文化したのはグリーとしては初めて。違反した場合は、アカウント停止などの措置もあるとしている。

画像 異種トレードについてのお知らせ

 複数のソーシャルゲームを平行して進めている人の中には、異種トレードを一種の攻略法として活用している人もいた。互いに不要なカードをうまく交換しあえば、本命のゲームを効率よく進めることができるためだ。

 しかし、ゲーム内でトレードを行う場合と違って、異種トレードの多くは口約束ののち、互いにアイテムを贈り合う形となる。相手の「振り込み」を確認できないため、詐欺などのトラブルはどうしてもゲーム内トレードに比べて多くなりがちだ。今回のグリーの対応は、そうしたトラブルを減らすためのものと言える。

 禁止後は、やはり一部ユーザーから不満もあがった。「『ドラゴンコレクション』で強くなるために複数のゲームを遊んでいたが、異種トレードができないのではやる意味がない」、「もっとゲーム内で課金しろということ?」といった声もある。グリー広報は「コミュニケーションを大事にするソーシャルネットワークサービスですので、楽しみにされているお客様にはご迷惑をおかけしますが、当社としてはより多くのお客様に安心して楽しく使っていただくことができるように、利用環境の向上に努めておりますので、今回の措置に至っております」とコメントした。

画像 「探検ドリランド」のトレード画面。通常、トレードは同じゲームを遊んでいる相手とするのが原則

 個人的な感想を言えば、今回の異種トレード禁止は英断だろう。ユーザーからすればトレードの自由を狭められた形になったが、異種トレードはRMTスレスレの行為であり、トラブルも多い。ユーザー保護という観点から言えば、妥当な措置とみるべきだ。

 コンプガチャの話題でイメージが一気に悪くなった感のあるソーシャルゲーム業界だが、以前書いた「探検ドリランド」のRMT対策(「探検ドリランド」のRMT件数・落札額が激減 RMT対策に大きな効果)や、Mobageの「匿名トレード」導入(MobageもRMT対策に本腰。「匿名トレード」導入でRMT取引は6分の1に)など、一方では(いまさらの感はあるものの)健全化に向けた取り組みも行っている点には目を向けておきたい。

 もちろん、すでに各所から指摘されているように、まだまだ多くの問題が山積しているのも事実。一刻も早い健全化のため、今後のさらなる取り組みに期待したいところだ。

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