楽・安・旨のレシピ本が鬼売れ! 「給食系男子」イベントで料理のコツを学んできた(2/2 ページ)
「1食100円未満、調理ステップはたったの3工程、調理時間は5〜20分」でヒットしているレシピ本「家メシ道場」。著者である給食系男子のイベントをリポートする。
卵を固めるのに「塩」「お酢」はいらない!?
会場ではワークショップも行われていた。実演してくれるのは、ゆで卵とポーチドエッグの作り方。どちらも簡単なようで、キレイにむけなかったり、ぐちゃぐちゃに広がったりと意外に失敗しやすい。ゆで卵に関してはまず、卵の平らな方に針で穴を開けることがポイント。これは空気を抜く目的だ。
その後はやさしく丁寧に、沸騰したお湯を弱火にしたなかに入れ、約10分じわじわゆでると固ゆで卵の完成。「お湯へ塩は入れなくてOK。タンパク質を固めるのはお湯なんです」と説明してくれるのは、赤い衣装でキメたライターの松浦達也氏(給食系男子三合)。その後はトングなどで、卵表面に細かいヒビを付ける。
それを水の中または流水の下で、薄皮と白身との間へ水を入れるようにしてむいていくと、つるんとキレイにむける。ポーチドエッグも実は簡単で、お湯をかき回しておくことがポイント。鍋の中心へ容器に割り入れた卵をそっと落とし、菜箸でまとめると簡単にでき上がる。ポーチドエッグにはお酢が必要だという迷信も関係ない。ゆで卵と同じく、卵を固めるのはお湯だけである。
「誰かのために作ること」で実力アップ
大人系&検定系コラムニストの石原壮一郎氏(給食系男子五合)に、料理を楽しむコツを尋ねてみると「人に食べてもらうことですね。誰かのために作るとなると、自然と気を使うようになります。喜んでもらえるとさらにやる気もアップ。まぁ、何より、料理できるとモテますよ」とのこと。
ちなみにこれまでのモテ(人気)料理は、ポテトサラダにリンゴを加えて一工夫したものや、塩麹スープだとか。女子ウケする食材、流行りの食材を取り入れるのも有効なよう。シチュエーションも工夫するとなお良しだ。「プラネタリウムとか良いと思います」と同氏。ふむふむ、男子にとって勉強になりそうだ。
初心者にオススメなのはパスタ――こう話すのは原田健一氏(給食系男子九合)。自身もレシピ本の中で「即席カルボナーラ」を披露している。「同じものでも2〜3回作るうちに上手になる。好きなもので練習してみよう」と語る。“好き”を極めようではないか。それにしても料理のできる男子、確実に3割増しだなと感じた夜であった。
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