平らなパネル上にて本物のキーやゼリーを押す触感が味わえる「新感覚タッチパネル」が「デジタルコンテンツEXPO 2012」(10月25〜27日)にて展示されている。スマートフォンの文字入力でキーのようなクリック感を再現するなど、多彩な触感を指先にもたらしてくれる。
パネルには圧電素子が取り付けられており、圧力を検知すると振動し「ボタンを押した」ような錯覚に陥らせる。振動の周波数や振幅量、タイミングを変えることで、「硬い」「柔らかい」「ゼリーのような」など多彩な触感を再現できる。
展示されていたパネルを実際に触ってみた。例えば新感覚タッチパネルを組み込んだスマートフォン。画面上に表示されたテンキーを押し込むと「カチッ」というクリック感があり、実際に物理ボタンを押しているような感覚だ。ブラウザアプリでも試してみる。ページを移動する時は、リンクの上でパネルを押し込む。やはりカチッというクリック感があり、ページが切り替わる。従来のタッチパネルで感じていた「ちゃんとリンク先を押せているだろうか」という不安が、クリック感のおかげでまったく感じられなかった。
ソリッドな「カチッ」だけでなく、ゼリーのような「グニュッ」という感触も再現できる。振動をゆっくり、だんだん強くしていくと「グニュッ」という押し心地になるという。試してみると、確かにゼリーとまではいかないまでも、ゆっくりパネルが押し込まれていくような感覚はあった。
製作したのは京セラ。市場でのタッチパネル搭載機器は2017年には22億台に達すると予想しており、今後はスマートフォン、家電、ゲーム機器、車載機器、医療機器など幅広い用途に導入していく予定とのことだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- デジタルコンテンツEXPO 2012:もう寄り弁なんてまっぴらだ! それなら「よりべんならず」を使えばいいじゃない
うまい弁当のためならハンドボールサイズでも大丈夫。 - デジタルコンテンツEXPO 2012:ボルトが感じる風と大地! 触覚や嗅覚まで再現するバーチャル身体技術
世界最速の足の踏み込みってどんな感じ? - 光学迷彩を搭載した透明プリウス デジタルコンテンツEXPOに登場
透けて見えます。 - とぴトピ!:謎の飛ぶ球体とわんとぴちゃん(ONETOPIピックアップ10/15〜10/21分)
わんとぴちゃんと愉快な仲間が、今週ONETOPI(わんとぴ)でつぶやかれたえりすぐりのトピックをピックアップし、紹介してまいります。iPhoneアプリもできたよ! - デジタルコンテンツEXPO 2011:ボールがフワフワ空を飛ぶ 防衛省の「球形飛行体」を見てきた
ボールが転がるように着陸できる画期的な球形飛行体。フワフワと浮く姿はガンダムに登場するハロのようだ。 - デジタルコンテンツEXPO 2011:見た目はちょっとアレだけど、拍手だけは一流です ロボット「音手」オンステージ!
本物そっくりな2本の腕だけというシュールな見た目のロボット「音手」が「デジタルコンテンツEXPO 2011」に登場。音楽に合わせてさっそうと手拍子し、自らの演技にも拍手。開発者は「いいね!」ボタンと連動させるという構想も練っているそうだ。 - デジタルコンテンツEXPO 2011:指でシリコンゲルの壁をつんつんすると…… 穴デバイス「HOJI*HOJI」
「デジタルコンテンツEXPO 2011」に「HOJI*HOJI」という名の“穴デバイス”が展示されている。指を入れてシリコンゲルの壁をツンツンすると……穴から出てきたのは……! - デジタルコンテンツEXPO 2011:やかんも車もつぶせちゃう!? 触覚VR「ペタンコ麺棒」は快感である
粘土などをぐにゅっとつぶす行為はある種の快感やワクワク感を伴う。もし身の回りのどんな物体でもペタンコにできたら――そんな発想で作られた触覚VRシステム「ペタンコ麺棒」を体験してみた。 - デジタルコンテンツEXPO 2011:牌が接触していないのに倒れていく 不思議なドミノ倒し「エスパードミノ」をご存知?
物理的に接触していない牌がパタリ、パタリと順番にひとりでに倒れていく――「エスパードミノ」を知っていますか?