接客のプロがいました
今日も仕事が終わらない。僕はもう疲れたよパトラッシュ……。このやさぐれた気持ちを落ち着かせるものはないものかと、Twitterを眺めていたとき、渋谷に“柴犬バー”なる店があるという書き込みが目に飛び込んできた。柴犬がたくさんいるバーなのかと思いきや、どうやら店長が柴犬らしい。なんだと! もう気になって仕事が手に付かない。一刻も早く柴犬、もとい店長に会いたい。いてもたってもいられず、ウワサを検証すべく夜の渋谷に繰り出した。
渋谷駅から5分ほど道玄坂を上り、道玄坂小路に入って、「ヤマダ電機LABI渋谷」の裏口あたりにたどり着くと、「Bar Black Sheep」と書かれた看板が見える。その左上に視線を移すと……窓からひょこっと顔を出している柴犬が!! 早速お店に入ると、タタッと駆け寄ってきてくれた。「店長! 会いに来ましたよ!!」「いらっしゃい、よく来たね(意訳)」――ハナさん(1歳半 ♀)、すごく人懐っこい。
看板犬のいるお店は日本全国に多数あるが、ハナさんは単なるマスコット的存在ではない。新規のお客さんに対する触れ合いや、常連顧客とのスキンシップなど手慣れたもの。接客の基本ですよ、とばかりに見つめられて筆者はもうメロメロだ。店内が落ち着いてくると、窓からひょっこり顔を出して客寄せをしているのだとか。どこまで気配り上手なんですか店長。
マスター(人間)に聞いたところ、常連さんはやはり犬好きの方が多いとのこと。犬を飼いたいと思っていても飼えないOLさんやサラリーマン、「犬のなかでも柴犬が大好き!」といった方が来るそうだ。確かに改めて考えてみると、都内では犬と密接に触れ合える場所が少ない。野良猫はいるが、野良犬はあまり見かけないし、猫カフェはあっても犬カフェはほとんど聞かない。いわゆるドッグカフェは、犬とその飼い主たちが集まる場なので、他人がそれらの犬と遊ぶわけにもいかない。そんな肩身の狭い、犬は飼えないけど犬好きの人にとって、この柴犬バーはとても貴重で魅力的な憩いの場なのかもしれない。
店長とQ&A
お店は柴犬の店長とマスターの2人(?)で経営しており、席は14席とこじんまりした雰囲気。ペットは同伴可。お店の情報はTwitterとFacebookでもチェックできる。
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