3連休突入前の11月22日、国立国会図書館は同図書館の「国立国会図書館デジタル化資料」に歴史的音源を追加するという発表を行った。その数、実に約1万3千点というのだから驚きだ。もともとアナログ音源として存在していたサウンド類をデジタル化したとはいえ、かなりの手間であることは想像に難くない。
例えば、このデジタル化作業に年間220日間を費やしたとして、1日当たり60本のアナログ音源をデジタル化する必要がある(あくまで机上の計算)。1本デジタル化するのに30分程度かかったとして一人での作業なら1時間に2本、1日あたり8時間働いたとして16本/日だ。
4人で作業していれば1日に64本、で1年間かけてようやくデジタル化が完了する計算だ。110日で作業するなら、一人当たり1日120本程度のデジタル化を行うか人数を8人まで増員する必要がある。これは全員の作業ペースが同じレベルだと仮定した場合であって、個人差を考慮すると、もっと時間がかかってもおかしくはない。
貴重な歴史的音源とはいえ、膨大な数の音源をデジタル化するには、先述したようなかなりの手間ヒマと人材が投入されていることがわかる。しかし、こういう貴重な資料は、後世に伝えて行く必要があるので、今後も地道にコツコツと積み上げて行っていただきたいものだ。
なお、デジタル化された歴史的音源は、国立国会図書館のほか、全国約90館の歴史的音源配信参加図書館で利用できるようになっている。また、インターネット経由では、741点のデジタル化された音源を参照できる。
ほかにも国立国会図書館憲政資料室が所蔵する近現代の日本の政治家・官僚・軍人などが所蔵していた書簡・書類・日記等のうち、約140点が「国立国会図書館デジタル化資料」で検索・閲覧できるようになった。またこれまで国立国会図書館の“館内限定”で提供していたデジタル化資料のうち、著作権処理が終了した図書約1万8千点をインターネット公開する。これにより、国立国会図書館が提供するデジタル化資料の総数は約220万点、うちインターネット経由で利用できる総数は約43万点になる。
記事提供元:ITライフハック
livedoor CC-BY-ND
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