NAVERまとめが報酬制度を刷新 不正・釣り対策でアクセスの「量」から「質」重視へ
NAVERまとめの制度刷新には、報酬のために「アクセス数を増やすことに終始した利用や不正行為」が散見されるようになってきたという事情がある。
NHN Japanは、2013年1月1日からキュレーション・プラットフォーム「NAVERまとめ」のインセンティブプログラムを刷新すると発表した。「量」から「質」重視に転換するとしている。
NAVERまとめでは、まとめ記事のアクセス数に応じて作成者に広告収益を還元するインセンティブプログラムを実施してきた。このようなユーザー支援によりアクセス数や訪問者が増える一方で、報酬のために「アクセス数を増やすことに終始した利用や不正行為」が散見されるようになってきたとしている。機械的に大量のまとめ記事を作成したり、まとめ記事内にほかの(自作の)まとめ記事への誘導リンクを並べたりするなどの行為がそうだ。
この状況に対応するため、NHNではアクセスの「量」だけではなく、「質」を加味して判断する方向にシフトする。具体的には、閲覧者の流入元や滞在時間を評価ロジックに反映する。外部SNSからの流入や適正な滞在時間を質の高いアクセスと定義して、同じ1アクセスでもインセンティブポイントを増やし、NAVERまとめ内からの流入や短すぎる滞在時間はポイントを低減する。
またインセンティブ対象外になったり、まとめ非表示・アカウント停止になる基準も明示する。インセンティブ対象外になる基準には、アイテム数が少ない、取捨選別がされていない、1つのサイト・サービスのみからの転載などが挙げられている。コメント欄を使用したまとめ記事の宣伝、特定サイトへの誘導を目的としていると考えられるケース、情報ソースの全文コピー、まとめタイトルと中身の著しい不一致などはまとめ記事の非表示・アカウント停止が検討される。
有力なまとめ作成者や今後有望なまとめ作成者を選抜し、高額レートでインセンティブを支払う「まとめ報奨金制度」においても、これまであった「ルーキー」「レギュラー」の種別をなくして再編する。
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