たった1人の「ミクさん召喚部」 投映したミクに影を映し出すことに成功!
目指すは自分1人のためにミクさんに歌ってもらう“1人ミクパ”――「ミクさん召喚部」が透過スクリーンに投映したミクさんに影を付けることに成功した。
電子の妖精・初音ミクを地上に降臨させようとする「ミクさん召喚部」が、ひそかな注目を集めている。2013年になり、ニコニコ技術部で「ポリッドスクリーン」と呼ばれる透過スクリーンを用いた研究成果が発表された。先日は、投影したミクに影をつけることに成功し話題となった。
新型スクリーンの開発・研究を行っているのは、あおめさん。昨年秋、台湾で開催された初音ミクのコンサート「ミクパ♪」をきっかけにたった1人で活動を始め、今年1月からほぼ週刊ペースで“実験成果”を投稿している。
ミクパのように、近年のイベントでは“ミクがステージに立つ”ことは珍しくない。DILAD(ディラッド)という高透明スクリーンボードに、プロジェクターで投影する手法は有名だ。ただし、DILADは高価なため、ニコニコ技術部では以前から代替技術の研究が進められていた。その結果、アミッドPによる網戸を使用した「アミッドスクリーン」という画期的なスクリーンが誕生したが、透明性などで改良の余地が残されていた。
あおめさんは、新たな透過スクリーンに向けて素材探しからスタートし、試行錯誤を経てビニールシートに到達。農業用ポリエチレンフィルム(農ポリ)などのポリエチレン系ビニールによる「ポリッドスクリーン」を開発した。透過性が高く、大型サイズも容易に入手できるメリットがあり、大きさは縦10メートル×横100メートルまで可能だという。デメリットは、シワになりやすいことやスクリーンのゴミ問題などだが、これらは2月2日に行われた実験で進捗があったようだ。研究結果をまとめた動画は5日中にも公開予定。
そして、23日には驚くべき企画も控えている。「1人ミクパをやってみた」――300人規模の大ホールを貸し切り、自分1人のためにミクさんに歌って踊ってもらうイベントだ。実はこの“ミクパの独り占め”こそ、開発当初に抱いた野望だという。あおめさんは、ポリッドの可能性、たった1人でもミクパを開催できることを知ってもらいたいと語る。今後、別ユーザーによる「作ってみた」「踊らせてみた」の動画が現れることも心待ちにしている。
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