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芸術都市パリの情熱の灯火はおとろえず 「ジャパンエキスポ2013」に密着

21万人以上が訪れたパリのジャパンエキスポ。来場者は若いオタク層のみならず、幅広い年齢層の人々の姿が目立ち、家族連れの参加も少なくなかった。

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 2013年7月8〜12日、パリ・ノール・ヴィルパント展示会会場にて、ヨーロッパ最大の日本エンターテイメントの祭典「ジャパンエキスポ2013」が開催された。

 会場ではアニメやマンガ、ゲーム、音楽のイベント・作品展示・商品販売がいたるところで展開。ポップカルチャーのみならず、伝統芸能や観光、スポーツ、先端技術をテーマにしたブース出展、イベントも行なわれ、まさに“お祭り”の様相を呈した。

 今年の入場者数は、前年より多い21万人以上を記録。その記録を立証するように、会場への入場口には毎日、長蛇の列ができあがった。若いオタク層のみならず、幅広い年齢層の人々の姿が目立ち、家族連れの参加も少なくなかった。

 会場内でのコスプレは、「ドラゴンボール」や「ゼルダの伝説」「Final Fantasy」など定番のシリーズに加え、「黒子のバスケ」「進撃の巨人」「ソードアート・オンライン」など話題作品のコスプレを披露する人も多く、彼らの流行に対する敏感度、コスプレイヤーとしての情熱が垣間見られた。各コスプレイヤーの世界観の演出ぶりは、人の目を引く、高いレベルの仕上がりに。

 エヴァンゲリヲンの展示コーナーでは、資料だけでなく、アニメの制作過程の分かる動画が公開された。CGでイラストが精細に作り込まれていく様子に、思わず足を止める人の姿も。アマチュアブースでは一般の人が絵やマンガ、ゲームだけでなくハンドメイド作品を販売しており、オタク文化好きが高じた二次創作に対する関心の高さが見て取れた。

 そして、エヴァンゲリヲンとは対象的に、日本で「ゆるキャラ」と言われるオリジナルキャラクターの存在感が高かった。日本の熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」と、滋賀県彦根市のマスコットキャラクター「ひこにゃん」が、所狭しと会場内や舞台を駆けめぐり、入場者の目を楽しませた。

 食品ブースでは、ラ・デファンス(La Défense)地区でお弁当屋さんを運営する「mabento」などが会場へ出張し、おいしい日本食が展開された。中でもたこ焼きや焼きそばが人気で、こちらも長蛇の列ができあがった。また、かき氷も人気を博した。日本では定番となっているイチゴ味・レモン味などのほかに、ミント味・カシス味が用意され、熱気で少し蒸し暑くなった会場内で涼しさを感じるにはうってつけのメニューだった。ほかにもお寿司やお弁当、日本酒、うどん、和菓子など豊富な日本食メニューが取り揃えられた。

 今回も、ジャパンエキスポは入場者の熱気に包まれたままその幕を閉じた。芸術の都と称されるパリの、そしてフランス、ヨーロッパの人々の新しいものに対する情熱、寛容さはおとろえず、と言ったところだろうか。年を追うごとにイベントのスケールが大きくなり、あらためて日本文化への関心の高さがうかがえた。次回のジャパンエキスポも、イベントのさらなる飛躍が期待される。ふたたび開催される日をお楽しみに!

英文:Paris’ Passion for Otaku Culture Hasn’t Dwindled: Japan Expo 2013 Report

© Tokyo Otaku Mode Inc.

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