もう振り込めない詐欺じゃないよ! ニコニコに新報酬制度 動画やブロマガに課金できる「ユーザーチャンネル」
一般ユーザーが自身のチャンネルを開設して動画やブロマガを投稿し、会員から直接報酬を得られるようになります。
「振り込めない詐欺→振り込めます」――ドワンゴは10月3日、一般ユーザーに月額課金機能を提供するプラットフォーム「ユーザーチャンネル」を発表した。チャンネルに動画やブロマガを投稿し、自身のチャンネル会員から直接報酬を得ることができる。10月31日まで第1弾のチャンネル開設希望者を募集する。
これまで企業向けに提供してきたニコニコチャンネルの機能を一般ユーザーにも開放する。チャンネルは、動画やニコニコ生放送、ブロマガといった自身の作品を集めたいわば「自分だけのサイト」で、会員を募って月額課金できる。会員でなくても見られる無料コンテンツや都度課金も可能。課金額はチャンネル開設者が自由に設定できるが、決済手段の都合上105円〜1575円までを推奨している。収益のうち7割はチャンネル開設者に支払い、残り3割は手数料としてニコニコ側が得る。
チャンネルでは、一般ユーザーに提供している機能と比べ、動画容量や予約投稿数が増えるほか、生放送の延長や予約機能が無料で使えるといったメリットもある。ただし、ニコニコ静画やマンガの投稿には対応していないので、今後の機能強化を期待したいところだ。チャンネル開設者には月1度以上継続的に更新するよう義務付け、更新が滞る場合はニコニコ側から警告。場合によってはチャンネルを閉鎖することもありうるという。
チャンネル開設希望者の第1弾を10月31日まで募集する。条件はお気に入り登録数かコミュニティ参加者が1万人以上いること。応募者の中から活動実績やファンからの推薦などを元に選考し、15人に提供する。未成年者は親権者の同意があればOK。条件に達しない場合でも応募できるチャレンジ枠も設けている。さらに第2弾(15人程度)を来年2月に募集し、来年中に100人(100チャンネル)を目指す。
ニコニコはこれまでクリエイター奨励プログラムなどでユーザーの創作活動を支援してきた。投稿作品の人気度などに応じて奨励金を支払う奨励プログラムでは、2011年12月のスタート時から今年5月までの時点で7153人に5億9355万円を支払った。100万円以上受け取ったユーザーは125人、1000万円以上は7人に上る。今後はチャンネルによってクリエイターが直接収益を得られるようにし、「ユーザーとユーザーが評価しあうサイクル」を加速させていきたい考えだ。
「ニコニコチャンネルによってもうけるというよりは、永続的な創作活動を行うための収入を得てほしい。クリエイティブをより活性化させるというのを目標に、例えば歌い手が新しいマイクを買えるとか、PCを買い換える余裕があるとか、そういう支援材料になればと思っています」(ニワンゴ杉本誠司社長)
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