全国の刀匠たちがエヴァンゲリオンの世界を日本刀で表現する展示会「エヴァンゲリオンと日本刀展」がいよいよ11月23日、東京でお披露目となる。作品に登場した槍や刀剣、作品からインスピレーションを受けた一振りなどを間近で見られる。特に全長332センチのロンギヌスの槍やアスカを立体彫刻した短刀は圧巻。エヴァと伝統技術の融合を会場の上野の森美術館で見てきた。
さっそくロンギヌスの槍からご紹介しよう。これは最初に2本の刀身を製作し、それぞれに柄をつなげてねじるという手順で製作された。工房におさまりきらないサイズだったため、工房そのものを作り直して完成させたのだとか。注目は刀部に浮き出した「綾杉肌」と呼ばれる模様。ぜひ会場で見て欲しいのだが、波のような曲線が重なりとても美しいのだ……! ねじり部分の力強さも必見。
作品に登場する武器としてはほかにも、映画「破」本編で使用されたデザインを忠実に再現した「プログレッシブナイフ剣型<角>」や、同作のメカニックデザイナー山下いくとさんの設定画に存在する“幻のプログレッシブナイフ”を実物化した「プログレッシブナイフ剣型<丸>」などを展示。エヴァのアナザーストーリー「エヴァンゲリオンANIMA」に登場する武器「カウンターソード」や「ビゼンオサフネ」をイメージした日本刀もある。
キャラクターそのものを刀で表現した作品も見逃せない。「弐号機仕様 短刀<式波・プラグスーツ>」は「欄間透かし」という高等技術で刀身にプラグスーツ姿のアスカを立体彫刻した。これを作ることができる職人は国内で数えるほどしかいないという。朱色の拵(こしらえ)には漆でNERVマークを“一発勝負”で描き上げた。職人すごすぎる……。
東京会場で初お披露目となるのは「綾波レイ仕様 刀」。レイの白いプラグスーツや「エヴァンゲリオンとのハーモニクス」をモチーフに作ったもので、照明や見る角度によって変わる曲線はキャラクターの心の動きを再現しているのだという。同じフロアには「渚カヲル仕様 刀」も。海をイメージした青い拵(こしらえ)が印象的だ。
展示会は12月23日まで。開館時間は午前10時〜午後5時。入場料は当日券の一般が1000円、大学・高校生が800円、中・小学生が600円。前売券の価格はそれぞれ200円引き。作品の名場面を海洋堂のフィギュアを使って再現する展覧会「海洋堂エヴァンゲリオンフィギュアワールド」も同時開催。入場料は一般が500円、大学・高校生が400円、中学・小学生が300円。前売券の価格はそれぞれ100円引き。
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