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佐村河内氏「譜面を書くのは神聖な作業」 なぜ“ゴースト”見抜けなかった? NHKが調査報告書を公開

なぜ「記譜シーン」を撮影できなかったのかなど明らかに。

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 日本放送協会(NHK)は3月16日、作曲家・佐村河内守氏を取り上げた過去の番組についての調査報告書をサイトで公開した。NHKでは問題発覚後、ニュース番組などで訂正とお詫びをしたが、視聴者からは2月5日から12日までの1週間だけで、厳しい内容を中心に700件あまりの意見が寄せられたとのこと。



 報告書では撮影中、佐村河内氏が「自分では作曲していなかったこと」「全聾(ろう)ではなかったこと」になぜ気づけなかったか、ディレクターやプロデューサー、さらに佐村河内氏ら外部の関係者にも聞き取りを行い、詳細に報告している。

 番組内では佐村河内氏の記譜シーンは撮影されていなかったが、これは佐村河内氏が「譜面を書くのは神聖な作業である」として撮影を拒否し続けたからという。ディレクター側は再三にわたり撮影を申し出たが、佐村河内氏との関係悪化をおそれ最終的には断念。また佐村河内氏がカメラの前で、曲の「全体構成図」をスラスラと書くシーンがあり、「これだけ具体的なイメージがあるのだから、本人が作曲しているに違いない」と感じたとのこと。また聴力については、提案審議の過程で「耳が聞こえないのに、どうやって作曲しているのか」という質問はたびたび出たものの、医師の診断書と、障害者手帳を確認していたことから、それ以上追求することはなかった。撮影中、トンネルに入っても同じ声の大きさで話し続けるなど、「本当に耳が聞こえない」と感じる出来事もあったという。

 また問題発覚後、佐村河内氏にあらためて放送内容について確認したところ、ピアノはバイエルを4年練習した程度で「幼いころから英才教育を受けていた」という事実はなかった。また「創作ノート」は新垣隆氏に作らせた曲を手書きで写したものであったこと、「絶対音感」はなかったことも明らかになった。

 NHKで最初に佐村河内氏を取り上げたのは、2012年11月の「情報LIVE ただイマ!」。その後視聴者から大きな反響が寄せられたことから、2013年3月31日の「NHKスペシャル」であらためて紹介していた。


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