advertisement
ワシントン州立大学で人工知能を研究するマシュー・E・テイラー(Matthew E. Taylor)氏が、パックマンの遊び方を教え合う人工知能を開発し、発表しました。
テイラー氏は今回、人間が人にものを教える手法を模倣し、教師役の人工知能が生徒役の人工知能にアドバイスすることで、生徒側が教師側のノウハウを習得する仕組みを開発しました。実験の結果では、教師側がパックマンの遊び方を教えることで、生徒側は教師側よりもパックマンが上達したそうです。
「現在、コンピュータに新しいスキルを教える最も手っ取り早い方法は古い“頭脳”を削除して新しいものに取り替えることだ」とテイラー氏は語ります。しかし、こうした手法では、新しい機器で古いソフトウェアを使い続けられなかったり、古い機器で新しいソフトを使えなかったりと、運用の柔軟さが損なわれます。一方、コミュニケーションによって人工知能が互いのスキルを教え合えるようになれば、こうした問題が解決できるかもしれないと、テイラー氏は考えているようです。
テイラー氏は、人工知能が別の人工知能にアドバイスするアルゴリズムを研究・開発し、簡単なノウハウの伝達から、徐々に複雑なノウハウの伝達へと挑戦の幅を広げていく考えです。研究が進めば、例えば掃除ロボットが別のロボットに自分の作業スキルを教える、といった将来も現実味を増すのかもしれません。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 将棋電王戦第3局で人間側が1勝を返す 豊島七段が「序盤、中盤、終盤、隙が無い」指し回しでYSSに圧勝
駒たちが躍動する豊島の将棋を皆さんに見せたよね。 - 電王戦第2局は炎上を経てどうなったか ネタキャラ対決は「カツラ落ち」のガチンコ勝負に
対局前の炎上が話題となった第2局は、誰もが認める大熱戦の将棋に。 - 電王戦第2局「やねうら王」は旧バージョンで ドワンゴ川上会長「誤った判断だった」と特例撤回
ドワンゴ川上会長、「やねうら王」開発者磯崎さん、将棋連盟片上理事のコメントと、経緯をまとめました。 - どうなる「電王戦」第2局 「やねうら王」開発者、ドワンゴ川上会長らが緊急ニコ生配信へ
対局方法に関して説明するニコニコ生放送が急きょ決定したもよう。 - 現地リポート、「やねうら王」問題も:電王戦、将棋ソフトがまず1勝 無観客の有明コロシアムにロボットアーム……シュールさも見どころ
習甦が菅井竜也五段を破った第1局、「やねうら王」をめぐる衝撃のラスト……。当日の現地模様やニコニコ生放送の雰囲気を写真を中心にリポートしよう。 - 将棋電王戦、出場ソフトにバグ修正の“特例”認める 「棋士に失礼」「興ざめ」と非難の声も
佐藤紳哉六段と「やねうら王」開発者が出演する予告PVも“炎上”する騒ぎに。 - ロボットアームが駒を指す! 電王戦で将棋界初の試み、棋士の前にロボット鎮座
産業用ロボットを手がけるデンソーが開発したロボットです。 - 将棋電王戦の勝敗を予想する「ととくじ」 佐藤紳哉六段のカツラも当たる
「toto」ならぬ「ととくじ」です。