「ドミノで論理演算を処理することはできないだろうか」――そんな思い付きから、ドミノでコンピュータを作ってしまった人たちがいます。
動画ではドミノ1万個を使って巨大な「ドミノ計算機」を構築。「9+3」という高度な計算にチャレンジしようとしています(数字はその場にいた子どもにドミノを引いてもらって決定)。
でも、一体どうやってドミノで計算を行っているの? 考案者はまず、ドミノの並べ方によって4つの論理演算子「OR」「AND」「XOR」「NOT」を表現できることを発見。例えば「2本のルートのどちらか一方でも倒れていればそのまま直進」という組み方をすれば「OR」、「2本のルートがともに倒れた場合のみ直進、そうでなければストップ」という組み方にすれば「AND」が表現できます。あとはこれを複雑に組み合わせれば、コンピュータのように計算を行うこともできるというわけ。えーっと、みなさん、付いてこれてますか?
計算する数字が決まったら、あとはこれを2進数に置き換えて入力し(ドミノを並べ)、いよいよドミノスタート! 観衆が息をのんで見守るなか、ドミノは合流や枝分かれを繰り返しながらずんずん倒れていきます。答えも2進数で表現され、最終的に5本あるルートのどれが倒れ、どれが生き残ったかで計算結果を表わす仕組み。ルートが5本あるということは、5桁の2進数まで(10進数なら0〜31)は扱えるということですね。
さあ、いよいよゴールの瞬間がやってまいりました。無事に「9+3」の答えははじき出されるのか!? ドミノがたどり着いた答えは……。
ドミノの答えは、なんと30! やったあ、9+3は30だったんだ……って馬鹿!!!
どうやら途中、アクシデントがあって計算どおり倒れてくれなかったルートがあったもよう。わざわざ1万個もドミノを使って計算間違いとは……。しかしその飽くなきチャレンジ精神に、会場からは惜しみない拍手が送られていました。
詳しい仕組みを知りたい人はこちらの動画や資料(pdf)も併せてどうぞ。
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