「将棋電王戦」人間側の1勝4敗で幕 「厳しい現実」と谷川会長 最終局はニコ生に74万人
次回は未定だがニコニコ生放送の最後には「DENOUSEN:4.0 2015」のテロップも。
プロ棋士と将棋ソフトによる5対5の団体戦「第3回 将棋電王戦」の最終局が4月12日、将棋会館(東京都渋谷区)で行われ、屋敷伸之九段が130手で将棋ソフト「Ponanza」に敗れた。対戦成績はコンピュータ側の4勝1敗となり、昨年の1勝3敗1分を下回った。
対局後、屋敷九段は「熱戦だったので良かった。終盤に何手か間違えたと思うので負けは仕方がない。将棋ソフトはいずれもレベルが上がっていた」とコメント。Ponanza開発者の山本一成さんは「かなりの熱戦だった。作者としてうれしく思っている」と感想を述べた。
ニコニコ生放送では、第5局の累計来場者数は74万人にのぼり、電王戦の歴代記録を更新。視聴者の投票で決める大会MVPには、将棋ソフト「習甦」開発者の竹内章さんが選ばれ、協賛の日産自動車から「エルグランド」が贈呈された。
同日夜中の全体会見では、将棋連盟の谷川浩司会長が「菅井五段(第1局)は連盟として自信を持って送りだした期待の若手だったが、習甦の指し回しは見事だった。5番勝負の流れを決めたという意味でもMVPに相応しい」と振り返りつつ、棋士側の負け越しについて「厳しい現実を受け止めなければならない」「将棋ソフトの実力はプロの中位以上」とコメント。ドワンゴの川上量生会長は「数字の上では1勝4敗だが、実際の内容はそれからは分からない中身の濃い素晴らしいものになった」と語った。
なお、次回の電王戦については全くの未定とのこと。ただし、放送の最後には「DENOUSEN:4.0 2015」と開催を期待させる演出が流れた。
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