BUZZNEWSが記事の盗用で謝罪、和解金支払いへ バイラルメディアを追い詰めたライターの執念と戦略:ヨッピーさんインタビュー(1/2 ページ)
ヨッピーさんはどうやってBUZZNEWSを追い詰めたのか?
フリーライターのヨッピー(@yoppymodel)さんが、バイラルメディア「BUZZNEWS」を追い詰めた顛末(てんまつ)をYahoo!スマホガイドで公開しています。BUZZNEWS側も著作権侵害を認め、同日トップページに「私どもの著作権に関する認識の誤りによってご迷惑をおかけしたことを深く反省しております」との謝罪文を掲載、また被害者に一定の和解金を支払うといった和解条件にも応じるとのこと。
かいつまんで説明すると、もともとはヨッピーさんがバイラルメディアに画像を無断転載されたのが発端。
以前からヨッピーさんや周囲のライターの間ではバイラルメディアによる記事・画像の盗用が問題視されており、業を煮やしたヨッピーさんが、同じような被害者を集めて、BUZZNEWSの運営元であるWebTechAsiaを問い詰めた――というのが今回のおおまかな顛末です。ヨッピーさんによると、当初は集団訴訟(権利侵害22件、のべ15人)という形で刑事告訴に持ち込むつもりだったそうですが、いざ告訴となると膨大なお金や時間がかかるため、今回は「とりあえず和解する方向で話を進めて、それでもダメだったら告訴しよう」という形に落ち着いたとのこと。
実は個人的に、以前から「BUZZNEWSを訴えようと思っている」とヨッピーさんから聞いており、今回あらためてヨッピーさんにお話を伺いました。
きっかけは「自分の画像が金儲けのクソ業者に利用された」こと
―― もともとネット上の無断盗用について、ヨッピーさん自身はどう感じていましたか?
ヨッピー 僕も自分の記事や画像がパクられたり、まとめサイトに載ったりした経験はありますけど、僕個人はそこまで激怒したりはしなかったです。というのも、僕の記事って長いものが多いので、丸ごとパクられることはめったにないんですよね。続きを読みたければ元記事に飛んできてくれるし、「話題になってよかったな」くらい。
―― 全否定というわけではないんですね。
ヨッピー ただ、Webでマンガを書いてる人なんかだと、書いた作品をまるごと貼り付けられたりするじゃないですか。特に1ページで完結するものとか。ああいうのはどうかなと以前から思っていました。
―― 今回バイラルメディアを訴えようと思った直接のきっかけは?
ヨッピー 知り合いのライターさんのマンガが丸々パクられていたことと、あと僕の画像が「いいねを押すと続きが読めます!」みたいなのに使われていたのがイヤだった。ああいうのって、一度いいねを押しちゃうとスパムメールがガンガン届くようになるんです。自分の画像が金儲けのクソ業者に利用されていると思うと……。
―― それはイヤですね。
ヨッピー まとめサイトはまだ自分たちがグレーゾーンって理解しているんです。だから基本的には表に出てこない。でもバイラルメディアはガンガン講演とかにも出てくるし、「時代はバイラルメディアだ」とか言う人までいたりする。こうなってくると、権利についての考えがどんどんおかしくなってくる。
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