「カラスと結婚したい!」「籍入れたい」と悶える女子も急増中!?
真っ黒な体と鋭い眼光、そして街を我がもの顔で飛び回る……。一見カラスというと、「ゴミを漁る害鳥」「街のギャング」「なんかとにかく不吉っぽい……」と良いイメージを持たれないことの方が多いはず。
しかしそんな世間のイメージにとらわれることなく、今ひそかに「カラス激ラブ」という愛好家が急増しているらしい。しかもただ好きで追いかけていたり写真を撮っているのではなく、「カラス友の会」を立ち上げ、カラス専門「CROW'S(クロース)」(カラスのことならナンでもマガジン)という雑誌を作ってしまったというのだから、その愛情の深さは計り知れない。
専門誌をのぞくと“カラスと黒髪美女”のグラビアページもたっぷりと収録されていて、ファッション誌のようにとにかくお洒落。美女とカラスのミスマッチが逆にエロくもあり、妖しい美しさをかもし出している……。もちろんカラスのグッズや日本各地で出会ったカラスなどカラス情報も満載で、読み応え十分。カラス好きでなくても、一見の価値アリ!
カラスの足のはく製ネックレス? とにかく濃ゆい、カラス愛好家のイベントに参加してみた
そんな異色のカラス雑誌(CROW'S第2号)の発行を記念して開催されたイベント、「愛しのカラス☆ナイト」に参加してみた。会場となった新宿のネイキッドロフトは、カラス激ラブ&カラス萌えがわんさかと集い、ほぼ満席状態。年齢層は20代から50代ほど、会社帰りのサラリーマンや、カラスグッズを抱えるギャルなどとにかく幅広い。異様な熱気が充満し、みんなでカラスを愛でる、萌える、そして「……はぁぁーーー(ハート)」とあちらこちらから感嘆の声がもれまくる。
MCやゲストをはじめ、参加者もそれぞれ持ち寄ったカラスグッズで大盛り上がりの中、なによりも驚いたのが“カラスの足(本物)のはく製ネックレス”だった。
触ってみるとすスベスベしていて、想像していたよりも滑らか。本物の足は肉球が付いていたりもっとプヨプヨしているらしいが、人生初のカラスの生足に興奮度もマックス。会場では「ボソが好き」「あたしはブトLOVE」などという専門言葉が飛び交っていたが、カラスど素人の記者はちんぷんかんぷん。なんでも、「ボソ=ハシボソガラス」(クチバシが細く、内また気味の歩き方をする)、「ブト=ハシブトガラス」(クチバシが太く、上部分が曲がっている)など、カラスにも種類があるらしい。
よく見ると、クリッと丸い目が可愛らしいし、シュッとスタイリッシュなスタイルも格好良く見えてきた。気が付くと「アタシはブト派っすねー!」と、ノリノリで隣の席のカラスファンと打ち解けるアラサー記者。一瞬にして初心者さえも虜にしてしまうカラスの魅力、恐るべし。ほかの参加者も、「世間ではあまり良いイメージのないカラスでも、頭が良くて実は愛らしいそのギャップが良い」(30代・OL)という声や、「ケガをして保護をしてやったときに、放鳥したら一度旋回して戻ってきてお辞儀をして飛んで行った。それから愛しくてたまらない」(40代・男性)など、グッズと共に思い思いのカラスエピソードで盛り上がる。
そのほかにも、巻頭グラビア撮影の裏話や、「次のイベントはカラス見学ツアーにしましょう!」という案が出たりと終始盛り上がりまくりの「愛しのカラス☆ナイト」。
会場内では手作りのカラスグッズも多数販売
この日ネイキッドロフトで開催された同イベントでは、主催者の吉野かぁこさん手作りカラスグッズもズラリと並んでいた。
グッズを手作りし、カラスがいると聞けば日本中飛び回って撮影をする吉野さんだが、実はもともとはカラスが好きだったわけではないという。
「昔は反対にカラスがすごく怖くて、逃げ回っていたんです。でも自分の行動がカラスに制限されるのも嫌だし、ちゃんと向き合うことにした。センターで保護されているカラスをまじまじと見つめたら、『……なんだよく見るとかわいい顔してるじゃん』ってカラスの魅力に気が付いたんです。目も子どものカラスはブルーアイでカッコイイし、毛がふわふわで愛らしい。よちよちと歩いている姿ももう最高なんですよ。まだまだ隠された魅力のあるカラスたち、少しでも多くの人が興味を持ってくださればうれしいです。カラス観察は都会の娯楽です」(吉野さん)
「愛しのカラス☆ナイト」第3弾の開催日は未定だが、「CROW'S第3号の発行にあわせて開催予定です」と吉野さん。先入観にとらわれず、機会があったらカラスをじっくり観察してみよう。もしかしたら普段見慣れている光景も、魅力満載のエンターテイメントになるかも知れない。
(青山ゆずこ)
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