2013年にAmazonのKindle向け個人出版で1000万円以上を売り上げて注目を集めた漫画家・鈴木みそさん。このほど、2014年の売上をブログで報告しています。もろもろの作品の売上を合計すると709万1112円になったとのことです。700万円超え!! スゲー!!!!
2013年、鈴木さんは漫画家個人としてKindle市場にいち早く目を付け、市場が成熟していない中で商業誌連載作「限界集落(ギリギリ)温泉」の第1巻を100円というお手頃価格で販売しました。続巻は400円で販売するといった作戦も功を奏し、1年で1000万円もの大金が振り込まれ、「いやあ、すげえ」と作者も息を飲む結果となりました。
そして2014年――Kindle個人作家の話題性といった面では、2014年よりも落ち着いた感もあり、「やっぱり電子だって、そうそういつまでも売れないでしょ」と鈴木さんも思っていたとのこと。前年の6割ぐらいの売上を予想していたそうですが、結果は予想を上回りました。
ちなみに今回は、各巻の売上が販売分と貸出分に分けて紹介されています。貸出分というのは「Kindleオーナー ライブラリー」というAmazon有料会員の無料読書サービスで読まれた分です。このサービスでは、読者は作品を無料で読めますが、作家には貸出数に応じた一定金額がAmazonから支払われる仕組みになっています。
鈴木さんの場合、1冊の貸出金額は平均で「220円くらい」になったとのこと。100円で売っている「限界集落(ギリギリ)温泉」1巻の場合、普通に売るより貸し出した方が実入りが増えるという不思議な現象が起こりました。電子書籍の世界は、いろんな売り方、稼ぎ方がありそうですね。
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