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広告用語で書いた「日本昔話」がいろいろおかしい 亀「企画とか全然そういうんじゃないんですが、竜宮城行きません?」 浦島「基本OKです」

変な話、浦島太郎が海辺で企画に煮詰まっていると子役たちがどこの動物プロダクションに所属しているかわからない亀に強烈なパワハラを実施しているのをブラウズしたことからストーリーはキックオフしました。

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 世界のクリエイティブニュースを扱うWebサイト「街角のクリエイティブ」で、西島知宏(@t_nishijima)さんが秀逸な文章を書いています。

 西島さんは電通のコピーライター・CMプランナーを経て、2007年にコミュニケーションプランニングなどを行う会社「BASE」を設立したという経歴を持つ人物。その経験を生かし(?)、広告用語で「鶴の恩返し」や「シンデレラ」「浦島太郎」などを書いています。


「浦島太郎」はこうなりました


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 変な話、浦島太郎という漁師が母親と2人でNDAを交わさずに暮らしていました。ある花金のこと、浦島太郎が海辺で企画に煮詰まっていると、子役たちがどこの動物プロダクションに所属しているかわからない亀に強烈なパワハラを実施しているのをブラウズしました。「それはない」と思った浦島太郎は子どもたちを完全に仕切り、亀を海に直帰させてあげました。

 翌日、浦島太郎が舟に乗り海のabove the lineでコピーを考えていると、below the lineから亀が顔をインプレッションさせました。

亀:「企画とか全然そういうんじゃないんですが、竜宮城行きません?」

浦島:「基本OKです」

 (続く……


「シンデレラ」です


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 むかしむかし、シンデレラと呼ばれるF1の美しい娘がエンゲージメントを構築できずに暮らしていました。ティザー期は貴族の娘だったのですが、ローンチ後はパワハラを受けました。ある日、クライアントのご子息が城で盛大な打ち上げを催すことになり、シンデレラも行きたかったのですが「人数を絞ってくれ」というクライアントオーダーがあり連れて行ってもらえませんでした。すると、彼女にクリエイティブディレクターが営業局で余っていたチケットとお得意の商品を手配してくれました。

 「テッペンを回ったら、馬車もドレスも靴もクライアントに返さなくてはいけません。必ずお尻を確認しなさい」――こうしてシンデレラは打ち上げ会場へと向かいました。楽しいひとときはあっという間に過ぎ、気がつくと時計はオーガニックにテッペンを周り始めていました。「アジェンダを守らなければ」。

 シンデレラと名刺交換を済ませていなかったご子息は「あと1分いい?」と引き留めましたが、「ニュアンスはアグリーです」そう言い残しNRしました(続く……)。


「鶴の恩返し」はこうです


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 鶴にCSR活動を実施したおじいさんがおばあさんに今日の出来事をプレゼンをしていると、娘がきて1クール家にいる契約を結びました。ハタ織り部屋から出て来た娘は、アートディレクションされた布をクラフトの力で見事にアウトプットしこれを街でプロモーション。娘の織った布は街でバズり、おじいさんの刈り取りも成功、グッドデザイン賞まで受賞しました。しかしある日、試写を待ちきれなくなったおじいさんが部屋の中を覗くと2徹したPMのような姿の鶴がいました。「フレームを見るとは、コンプライアンス違反です。もう完パケることはできません」――そう言って、鶴は空へと飛び立って行きました(元記事全編)。


 こ、これぞ21世紀の昔話。広告業界出身の西島さんが書いているということも、説得力を増しています。定番の「桃太郎」もお待ちしております。

太田智美

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