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誰が何のために? ルーターに感染し、勝手にセキュリティを高めてくれる「自警団」のようなマルウェアが発見される

「まるでハリウッド映画かアメコミ・ヒーローのようだ」とシマンテック。

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 セキュリティ企業のシマンテックが、奇妙なマルウェアを発見したと公式ブログで報告しています。制作者の意図は不明ですが、Linux.Wifatchと呼ばれるそのマルウェアは、感染しても害はなさず、むしろセキュリティを高めてくれる働きをするのだそう。



 このマルウェアが発見されたのは2014年。最初は個人のセキュリティ研究者が自宅のルーター内で発見したそうですが、その後シマンテックが詳しく分析したところ、次のようなことが分かったそうです。

 1つは、このマルウェアはどうやら悪さはしていないらしいということ。それどころか、感染したルーターを独自のネットワークに自動で接続し、最新のセキュリティアップデートを行ってくれるということ。明らかに他のマルウェアとは異なるその挙動に、シマンテックも「まるでハリウッド映画かアメコミ・ヒーローのようだ」と驚いています。


画像 Linux.Wifatchの感染国データ。中国、ブラジルで全体の半数近くを占めています(シマンテックの公式ブログより)

 このマルウェアが本当に「正義のヒーロー」かどうかはまだ断定できませんが、シマンテックが数カ月にわたってこのマルウェアの挙動を監視した限りでは、悪意のある動きは今のところ見られていないとのこと。また経済誌フォーブスの記事によれば、このLinux.Wifatchに感染しているルーターは全世界で1万台以上にのぼっているそうです。


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