札幌から火がついた「ちくわパン」が全国発売されたので、東京に住んでる元札幌市民が全力でいろんなちくわパンを食べ比べてみた
「ちくわにパン?」って思うでしょ? 実は奥深いパンなのだよ。
今月、パンメーカーのフジパンからとあるパンが全国発売されました。その名も「ちくわパン」。ちくわパンと言えば、札幌の「DONGURI」というパン屋さんが作り始め、現在は他の店にまで広がり、市民にとって定番に近い扱いになっている惣菜パンです。そんなちくわパンが、まさかメジャーなパンメーカーから発売、しかも全国展開するなんて……! 勝手に胸熱になった札幌出身の筆者が、10月3日現在東京で買えるちくわパンを買って食べ比べてみることにしました。
今回食べ比べしたちくわパンは以下の3種類。
・フジパン「ちくわパン」
・兵庫県豊岡市「城崎ちくわパン」
・札幌・プルマンベーカリー「ちくわパン」
「城崎ちくわパン」は、東京交通会館にある豊岡市のアンテナショップ「コウノトリの恵み 豊岡」で毎週土曜日限定で販売されているものを、プルマンベーカリーの「ちくわパン」は、10月13日まで池袋西武で開催中の「秋の北海道うまいもの会」で購入しました。プルマンベーカリーのちくわパン以外は、定期的に東京で購入可能です。ただ、プルマンベーカリーは各地で行われている北海道物産展によく登場するお店なので、札幌の店舗とはいえ比較的入手しやすいと思います。
ちなみに、DONGURIのちくわパンは、ツナマヨにタマネギを混ぜてちくわに入れ焼いたパンです。ツナマヨが濃厚かと思いきや、タマネギのおかげで比較的さっぱり食べやすく仕上がっています。この絶妙さが癖になる一品です。
今回、筆者の他、現在は東京に住んでいるものの、札幌にいた当時DONGURIのちくわパンを食べていたという長年の友人夫妻にもちくわパンを一部食べてもらって感想を聞きました。
フジパン「ちくわパン」
ちくわの中にチェダーチーズクリームを入れた一品。パッケージは普通に売っている4〜5本入りちくわと同じ大きさで、包装もなんだかちくわっぽくて凝っているな、という印象です。
パッケージを開けるとチェダーチーズクリームのオレンジ色が主張してきて、コレはチーズちくわだね、とわかる形。チェダーチーズクリームは濃厚で舌触りはトロッとしています。パンは惣菜パンっぽく少々甘めに仕上がっています。
ちくわは、普通に売ってる厚めのちくわが入ってます。「パンは甘めなんだけど、濃厚なチーズクリームと合っていて、おつまみっぽい惣菜パン」(友人)、「手が届きやすく食べやすい大衆向けパン」(友人旦那さん)。筆者は、惣菜パンとしては脂っこくなくぺろっといけるものの、ビールに合いそうなパンだな、と思いました。
城崎ちくわパン
こちらは、兵庫県豊岡市にある二方蒲鉾で作ったパンで、通販も行っているとのこと。今回は、ツナサラダ入りのノーマルバージョン(税込190円)と、カレーが入ったもの(税込210円)を購入しました。
大きさはフジパンのちくわパンより5センチ程度長かったです。ちくわの両端には、3センチほどの紙製の筒が入っています。この筒は形を維持する為に使われているので、食べるときは外します。最初、なんでこんな筒が必要なんだろうと思ったのですが、ちくわが薄めでパンがふんわりしている割にずっしりと重みがある為、この筒が必要なのだな、と思いました。
まずはノーマルバージョンを食べてみました。
さすが蒲鉾屋さんが作ったちくわパン、ちくわの味がしっかりとしてて、本当に美味しかったです。パンはこのおいしいちくわを損なわない、甘みを抑えた感じになっていて、「ちくわに合わせたパンがいい」(友人)。中に入っているのがツナサラダなんですが、ツナよりもタマネギ率が高く、ツナ:タマネギが2:8くらいの割合でした。「タマネギが主張してるんだけど辛みはないし、しゃきしゃきしていてあっさりと食べることができる」(友人)。朝食としてこれ1個で十分まかなえるパンでした。
次はカレー味を。
袋を開けると、スパイシーなカレーの香りが広がります。中身のカレーは牛挽肉・にんじん・タマネギが入っているそうで、形が完全になくなるくらいのペースト状になっています。カレーペーストは単体で食べると後から辛さがくるピリ辛の味なのですが、ちくわと合わせると辛さが中和されて甘みを感じます。「カレーとちくわのバランスが絶妙」(友人旦那)、「辛いのが苦手な人も食べることができるかも」(友人)。カレーパンのようにカレーをがっつり主張する感じではなく、あくまでもちくわに合わせたカレーなので、ちくわの甘さを感じるという意味では、コレもありだな、と思いました。
プルマンベーカリーのちくわパン
もともと札幌にある店舗で、今回は物産展ということで2個360円で売っていました。このお店のちくわパンは、ツナではなく鮭を使っています。
鮭マヨってどうなのかなーと思っていたのですが、鮭と言われないと気づかないほどツナっぽい味わいでびっくりしました。パンはそれほど甘みは強くないのですが、ちくわの味も中の鮭マヨもパンを邪魔しない味付けとなっていてしつこくない感じでした。DONGURIのちくわパンはもうすこしツナの味わいが強かったと記憶しているのですが、雰囲気としてはいちばんDONGURIのちくわパンに近い味わいかもしれないです。
実は、東京では他にもちくわ入りパンとして売っているお店がいくつかあります。しかし、フジパンがちくわパンを全国展開することで、もっとちくわパンの良さをわかる人が増えて欲しいな……と考える筆者なのでした。
(あまにょん)
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袋から直接もぐもぐするのだ。