advertisement
10月22〜25日に日本科学未来館で開催されたデジタルコンテンツEXPOで、布地にもプリントできる高性能な「導電性インク」が展示された。このインクは導電性・耐久性に優れ、筋電センサーなどにも実用性があるとしている。
例えば、スポーツウェアなどの伸縮性のある素材にプリントし、3倍以上伸張させるとする。その場合、従来の導体インクであれば導電性を維持することが難しかったり伸張にインクが耐えられなくなったりしたが、この導電性インクは違う。3倍以上伸張させても導電性は十分維持され、耐久性も高い。また何度も重ねてプリントする必要はなく、1度プリントするだけでOKという容易さも魅力だ。一体どのような仕組みなのか。
実は、このインクのミソは界面活性剤を多く混ぜたこと。本来、界面活性剤はゴムと銀を馴染ませるために用いられるが、導電性インクに界面活性剤を混ぜることで高い導電性と伸張性を得ることができたという。
開発者は、東京大学工学系研究科博士課程2年生の松久直司さん。布地に簡単に生体情報センサーをプリントできれば、スポーツや医療分野にも応用できるとして研究・開発を進めている。「検査のときにわざわざ機械的な何かを身体に取り付けるのって嫌じゃないですか。これがあればもうその必要はない」(松久さん)。
(太田智美)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- これが未来のクリエイター 「こどもCGコンテスト部門」の作品が素晴らしい
「オリジナル部門」のほか、「初音ミクと描く未来部門」もあります。 - 点字学習を楽しく手助けしてくれる「点字パッドプロジェクト」、デジタルコンテンツEXPOで展示
音や物語と連動。 - 「いのちのスタンプ」で自分の絵が動き出す スケッチブック・ペン・スタンプは全て市販 不思議な「らくがき動物園」が未来館に
楽しい! - ちゅぱちゅぱ「吸う」強さや間隔をセンシング 「デジタルおしゃぶり」爆誕
応用すれば大人のゲームにも……。 - 尿意と失禁感を再現 VR技術を使った失禁体験装置「ユリアラビリンス」が異彩を放ちすぎ
研究員「あっ……これいいっ……」。 - 150タイトルのゲームをプレイ可能な形で展示! 日本科学未来館にて企画展「GAME ON〜ゲームってなんでおもしろい?〜」開催
「バーチャルリアリティ」や「人工知能」などを取り上げるオリジナルコンテンツも! - 日本科学未来館、2016年に向けて大幅リニューアル
開館15周年! - あなたの「歩き方年齢」は何歳? 日本科学未来館の新展示を体験してきた
科学捜査への活用もはじまっている。 - 1カ月で10万人の来場者を記録 日本科学未来館の企画展「チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地」会期延長
自分で描いた魚が水族館で泳ぎます。 - 日本科学未来館にポケモンきたぁああ! 企画展「ポケモン研究所〜キミにもできる!新たな発見〜」開催決定!!
科学研究のプロセスが学べます。