ベルギーからサッカーボールのような形をしたユニークなドローンが登場しました。その名も「Fleye(フライ)」。開発チーム・Fleyeが現在、量産化を目指してKICKSTARTERで資金を募集しています。
ドローンといえば通常、4つのプロペラがついたヘリコプターのような形。Fleyeは直径23センチのボール型となっており、内部のプロペラ1個を使って飛行します。回転部に触れてケガしないようプロペラにはカバーをかけており、安全性にもこだわりが。スマートフォンで専用アプリを使ってラジコンのように操作し、上部のカメラでHD動画を撮ることが可能です。
チームは旧来のドローンの形に満足していなかったため、振り出しに戻って一から球体をデザインするよう試みたとのこと。ボールのような機械が空中を漂う様子は、まるでSF映画のワンシーンみたいです。
画期的なのは形だけではなく、スマホなみのコンピューターを備えてさまざまなタスクを自律して実行できるところも。Linux系を作動させるデュアルもしくはクアッドコアのCPU、2つのAPI、GPS機能、Wi-Fi接続機能、さらにはジャイロセンサーなど7つのセンサーを搭載。例えば「自撮りモード」では撮影主に合わせて所定の距離を保ったまま自動で移動してくれるなど、複雑な撮影も可能にします。
こうしたFleyeにさまざまな活用法を見出して欲しいという開発チームの意図から、システムはオープンプラットフォームとなっており、開発者たちがいろんなアプリケーションを作れるようになっています。屋内調査や監視、地図の作成、映画の撮影など、使い道は多く生まれそうです。
機能を完全に備えた試作品はすでに完成済み。次の段階として、Fleyeを同じ品質で大量生産するための設備資金をチームはKICKSTARTERで募集中です。目標は17万5000ユーロ(約2300万円)で、締め切りの1月16日まで3週間を残して9割近くの資金が集まっています。Fleye本体がもらえるコースは599ユーロ(約8万円)からで、プロジェクトが成功した場合は2016年4月に発送、場所は世界中のどこでもOK。日本国内でこのSF作品に出てくるようなロボットを手に入れるチャンスです。
(黒木貴啓)
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