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理化学研究所(理研)が発見した「113番元素」が国際機関に新元素として認定され、理研が命名権を獲得した。元素周期表にアジアの国としては初めて、日本発の元素が加わる。同研究所が発表した。
この元素は、理研仁科加速器研究センターの森田浩介グループディレクターを中心とする研究グループ(森田グループ)が発見したもの。一部の例外を除いて、92番のウランまでの元素は自然界から発見されてきたが、それより重い元素は人工的に合成して発見されてきた。113番元素は重イオン線形加速器で亜鉛(Zn:原子番号30)のビームをビスマス(Bi:原子番号83)に照射して合成した。2004年7月に初めて合成に成功し、これまでに3度合成に成功した。3度目の合成では、新元素の合成を証明するのに重要な、元素が崩壊した後に既知の原子核に到達したことが観測された。
この元素が2015年12月31日(日本時間)に国際純正・応用化学連合(IUPAC)に新元素として認定された。森田グループには発見者として新元素の命名権が与えられる。今後、森田グループは113番元素の名前と元素記号を提案し、それをIUPAC・国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)が審査し、妥当と認められれば、約1年後に新元素名がIUPAC・IUPAPから発表される。
ロシアと米国の共同研究グループも別の手法で113番元素を合成し、発見を主張していた。IUPACとIUPAPが推薦する委員による合同作業部会「JWP」が双方の研究結果を審議し、森田グループが113番元素の発見者であるとIUPACに報告した。
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