2月28日にオープンした「KADOKAWA」と「はてな」による投稿小説サイト「カクヨム」に、初日から小説家のろくごまるにさんがとんでもない小説を投稿し話題になっています。小説のタイトルは、「カドカワ 富士見と独占契約したけど本が出ないハートフル物語《ストーリー》」。KADOKAWA自身のサービスで初日からこのタイトル、もう見る前から“ヤバい”のが丸分かりです。
ろくごまるにさん自身が同小説を「本当にあった怖い話」と発言しており、登録されているジャンルは「ホラー」。実話ほど怖い話はないとは、よく言ったものです。
その内容は、「株式会社KADOKAWA 富士見ブランドカンパニーと『食前絶後!!』『封仙娘娘追宝録シリーズ全巻』の電子出版契約を2015年1月1日に交わしてから一切音沙汰がない」というもの(※富士見ブランドカンパニーは2015年中頃に廃止され現在は富士見書房のブランドのみが残っています)。契約書が取り交わされてからその後何もないのは“チョイとあまりにあんまり”ではないか、と訴えています。
「……という本当にあった怖い話があるのですよ、カクヨムに集う作家を目指す若人の皆さん」とカクヨムユーザーに呼びかけ、この件で「もう明日の遊ぶ金がない困窮状態に追い込まれ」たとのこと。最後には、「下手な発言してこじれたら嫌だなと思ってたけど、一年以上待っても音沙汰もないし、こじれようもないやと思って書いちゃった」と明かしています。オープン初日から、とんでもない破壊力だ。
この強烈な内容に、ネット上では「カドカワのプラットフォームでカドカワの話が暴露されるのプラットフォームのオープン性がつまびらかになってよい」「ハートフルじゃないよ、全然!」「今日スタートした角川肝いりの投稿サイトカクヨムでいきなり内部事情ばらしの投稿がホラージャンルで掲載されてて、良い時代になったものだなと」「これが読めただけでもカクヨムオープンしてよかった」「カクヨムにいきなりキラーコンテンツが投入された」といった声が寄せられていました。
また、ろくごまるにさんはこの件について、もしも削除された場合は企業名を伏せ字にして別のところで公開する予定とのことです。
さらに、富士見から携帯電話に着信があったそうですが、「ツイッターで公開でやりません?」「KADOKAWA弁護士軍団とやり合える自信はない」とTwitterで報告。これらの件を、「カクヨム」に第2話として公開しました。
なお、この件について富士見文庫に問い合わせてみましたが、担当者不在とのことでした。編集部自体で同件について把握しているかについても、担当者がいないと答えられないとのことです。
関連記事
- 「涼宮ハルヒの憂鬱」など多くの二次創作小説が閲覧可能 KADOKAWAとはてなが共同開発した「カクヨム」にネット民ざわざわ
待ってた……! - 「日本酒入門」騒動でエイ出版が謝罪 「二次使用の許諾確認に不手際があった」
すでに全冊回収が決定しています。 - 「日本酒」本で著作権侵害騒動 出版社に対して「倫理観を疑います」と著者が激怒→発売当日に回収決定
同じ構成と同じ写真で語尾だけ変えた本が勝手に安く出版されたと、元となった著書の作者が訴え。どちらの書籍も同じ出版社からだけどどうなっているの? - 【閲覧注意】サービス終了したDMMアダルトオンゲーの公式アカウント、運営事情暴露など盛大にはっちゃける
終了後も1カ月近くツイートし続けています。 - Twitterで「クソ馬鹿ハゲ野郎」 匿名アカウント、実は新潟日報の報道部長だった…… 新潟日報「調査のうえ対処する」
新潟日報にも確認したところ、「事実です」とのことでした。 - 性的表現含む漢字問題集、駿台文庫が新規の出荷停止と自主回収を決定
「彼女のなだらかなキュウリョウをうっとりと眺めた」「彼女の体のユルやかなラインが僕をほっとさせる」といった例文を掲載していた。 - 「ハイスコアガール」連載・販売 “できる限り早期に再開”とスクエニ発表 押切先生もコメント公開
押切先生「より良い作品作りに励み、皆様のお気持ちに応えられるよう努力していきたい」
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.