ネットオークションで購入したジャンク品のゲーム開発用基板から、未公表のゲームのデータを発見。そんな考古学的発見のような話が、海外のNEO-GEOファンサイト「NEO-GEO.COM」の掲示板に投稿されました。
事の始まりは、スレッドの投稿主であるNeoTurfMastaさんが、日本のヤフオクでNEO-GEOの開発用基板を購入したことから。基板はジャンク品ながらフラッシュメモリが付属しており、ゲームデータの解析ができないかと期待していたようです。
フラッシュメモリに残っていたデータを解析すると、中にはテクノスジャパン開発の対戦格闘ゲーム「超人学園ゴウカイザー」と題されたデータが。しかし調査してみると、中身はタイトルと異なる、NEO-GEOマニアすら見たこともないような未知のゲームでした。NeoTurfMastaさんは開発機材上でプレイできる状態までデータを修復し、プレイ動画をYouTubeで公開しています。
ゲームの内容は、12人のキャラクターが戦う対戦格闘。各キャラクターにはカオス、ニュートラル、ロウの3属性があり、その選択によって戦闘スタイルが変わる仕様になっているそうです。また、同じステージでも朝、昼、晩、夜の時刻の変化がある、凝った背景も特徴的。
ゲームはある程度プレイできる状態とはいえ、タイトル画面が存在せず、詳細はまったく不明。データ名が「超人学園ゴウカイザー」であることから、テクノスジャパンのプロジェクトではないかと推測されます。掲示板には、「超人学園ゴウカイザー」と同時期に、「デスマッチ」と「ハイボルテージ12+1」の2タイトルが開発されていたといううわさ話も寄せられており、そのいずれかかもしれません。しかし、同社は1996年に倒産しているため情報を追えず、推測の域を出ません。
NeoTurfMastaさんはこの謎のゲームを解析して公開し、いずれエミュレーターでプレイできるようにしたいとのこと。また、掲示板のメンバーが、ゲームの出自を探るため、元テクノスジャパンのスタッフとコンタクトをとっているそうです。
追記
当時開発に関わっていたという人がTwitterでこのゲームについてツイートしており、それによると、「マネーアイドルエクスチェンジャー」などを開発していたフェイスの未発売タイトルではないか、とのこと。ただ、あくまで外注でキャラクターのドットを打っていただけで詳しいことまでは分からないそうです。
(沓澤真二)
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