違法に敷地へ侵入し、菜の花を踏みにじって電車を撮影していたいわゆる「撮り鉄」に向けて真岡鉄道がFacebookで「もう来ないで下さい」と警告している。
4月11日、三脚や脚立が置かれ無残にも踏みつけられた菜の花の写真とともに投稿されたメッセージは「もしも該当するような事をされてしまった方がいらっしゃいましたら今後はそのような事を絶対にしないでください。関係無い、今迄通り好き勝手やる、そう思った方はもう来ないで下さい」と、強い憤りを感じさせるものだった。
北真岡駅(真岡市熊倉町)から「真岡りす村ふれあいの里」周辺の沿線は、4月初旬には桜と菜の花が咲く中をSLが走る姿が撮影できるとして多くの撮り鉄が訪れる。写真は北真岡駅の少し先にある第二駒塚踏切のもので、警報器に三脚を鎖でつないで場所取りをしているマナー違反をいさめた1日の投稿と同じ場所を撮影したものだった。
北真岡のような桜と菜の花とSLが収まる撮影スポットは珍しく、素晴らしい景観を見てもらいたいという気持ちはあるが、「綺麗に咲いている菜の花を踏みにじって何も感じないのでしょうか?」「地元の方たちが手をかけて咲かせていることをわからないのでしょうか?」と、敷地内へ侵入する自分勝手な撮影者に呼びかけている。
投稿へのコメントでは心ない人のせいで、ほかのモラルある撮影者に迷惑がかかると憤慨する声が多数寄せられている。当日、ほかの撮影者に罵声を浴びせていたとする目撃者の声もあった。
過去にも撮影に邪魔だからと張ってあるロープを引き抜いたり、沿線の樹木を切除するなど問題になってきた。真岡鉄道の担当者によると、「どうしても桜と菜の花の季節は多くなる」と対応に苦慮していたという。以前から線路近くで撮影者を見かけたら注意してきたが、看板を設置してもいつの間にか倒されていたりとイタチごっこだったと明かす。
少ない人数で運営しているため警備にも限界はある。そうした理由もあってグレーゾーンとして対応していたが、路上駐車もあとを絶たず、「今後は地元警察に協力頂いて対応せざるを得ない」とのこと。
「沿線の撮影スポットが、模範的な撮影スポットになるよう、関係各所と協議しながら安全かつトラブルが起こらない」よう取り組んでいきたいとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 女子高生が線路に立ち入った動画がネットに投稿され炎上 あわや感電の危険
なぜこんなことをしてしまうのか……。 - 駅になぜ習字の添削が? 踏切の事故防止ポスターのセンスがいいと話題に
5年生の踏切守さんが書いた「ふみきり」という字が……! - なにこの再現度! “隠れダンジョン”こと北千住駅をプラレールで再現した猛者が話題に
実は渋谷駅や新宿駅に匹敵する魔窟。 - そう動くの!? 快速ホームに設置されたドア前柵の開き方が「あまりにも予想外」と話題に
ハイテク感ある。 - 写真…じゃなくて絵だ!? ”自閉症の画家”が記憶だけを頼りに描いた鉄道の絵が信じられないほどリアル
下書きすらしないそうです。 - 電車の先頭に雪だるまの装飾 南海電鉄の駅員の遊び心、Twitter民をほっこりさせる
駅員さんが先頭車両の前で何かやっていると思ったら――。 - 寝台特急「あけぼの」ラストランに撮り鉄大集合 恒例の大罵声大会が開催されるも最後は「アリガトオオオオ!」
どこの修羅の国ですか。 - 線路脇の桜が切断、撮り鉄の仕業? しなの鉄道社員が悲痛なツイート
2ちゃんねるの書き込みを見た人からの問い合わせがきっかけで、桜の切断に気づいたという。