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ルール破る例が黒人ばかり? プールの安全ポスターに人種差別の指摘、米赤十字社が謝罪

ポスターはすべて撤去することに。

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 アメリカ赤十字社は6月27日(米時間)、自社で発行しているプールの安全啓発ポスターに人種差別が隠れているとTwitterで指摘を受けた件について、「誰かを傷つける意図はまったくなかった」と弁明の上、世間に誤解を与えたとして謝罪しました

 ポスターは屋外プールで遊んでいる人々のイラストに、ルールを守れている人には「Cool」、守れていない人には「Not Cool」と文字を振って、安全な行動を呼びかけたもの。「Cool」と書かれた3人はすべて白人、「Not Cool」と書かれた6人中、4人が黒人となっていました。

 これをあるTwitterユーザーが「super racist(ひどい人種差別主義者)」と指摘し、新しいポスターを送るようアメリカ赤十字社の公式アカウントにツイート。ほかのユーザーからも「この画像によると、ぼくは肌の色を考慮して“Not Cool”ということになるだろう」「この“super racist”なポスターに無意識の偏見があると、アメリカ赤十字社では誰も気づかなかったのだろうか?」と、差別的だとする意見が相次ぎました。

 一方で「私には人種的な優劣が含まれているようには見えない。どこが人種差別主義者なの?」「(ポスターには)一緒になって悪さをしている黒人と白人の子どももいるのに」「このポスターは“行動”についてのものだ」と、人種差別は大げさだという主張もあがっています。


 アメリカ赤十字社のアカウントは「super racist」と指摘してきたユーザーに「ご指摘いただきありがとうございます。我々はWebサイトから直ちにこれを取り下げ、ただいま新しいものを作成しております」と返信。公式サイトでも謝罪とともに、ポスターは提携している水泳プール施設すべてから掲示を取り下げるよう通知し、発行も中止していることを明らかにしました。この対応が正しかったのか、Twitterでは議論が展開されています。

黒木貴啓


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