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KDDI研究所と九州大学が、暗号解読コンテスト「TU Darmstadt Learning with Errors Challenge 」において、これまで世界で誰も解読に成功していなかった60次元のLearning with Errors (以下、LWE)問題を解読することに成功しました。
LWE問題は、故意に誤差を生じさせた多元連立一次方程式を解く問題です。安全な暗号を実現させるためには、未知変数の個数を意味する「次元」を高め、あるいは誤差を大きくすることで、解読をより難しくさせる必要があるといいます。
60次元のLWE問題は、スーパーコンピュータを用いた総当たり方式の計算で解こうとすると1万年以上かかることになります。その暗号を、KDDI研究所と九州大学はなんと約16日間で解読に成功。この研究が個人情報のやりとりなどを守る次世代の暗号開発につながることが期待されています。
また、2016年10月11日〜13日に秋田で行われる「コンピュータセキュリティシンポジウム2016」にて、今回の成果が報告される予定です。大事な情報を守る未来の技術に、思わず胸が高鳴りますね!
(正しい倫理子)
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