さまざまな商品に心を打つ感動的なストーリーを添えて紹介した、「熱すぎる店内POP」を出すスーパーがネットで話題になっています。
例えばある麦茶のPOPには、「麦茶の粒を砕いてしまえば、少ない量でたくさんの麦茶が作れます。でも、それじゃあ麦茶で感動なんて出来ないんだ。時代を超えて、本物を味わって欲しいんだ! 小川のつぶまる 税抜き380円」の書き込み。思いがアツイ……。これを見せられたら「他の麦茶より小川のつぶまる!」となってしまいそうです。
店内にはこのようなPOPがいたるところに設置されています。ニジマスのPOPでは、「大手メーカーの職と安定を投げ打ち 家業を継いだ男の鮮度と執念」という生産者の波乱万丈な人生を紹介。トマトのPOPには、「あのブッチーが人生を賭けたトマト ミスター・浅野・ケッサク こういう名前の品種なんです!ww 名前は変だが驚くほど旨い!!!」と書かれています。あのブッチーがどのブッチーか知らないけど確かに食べてみたくなる紹介だ……!
このお店は、山梨県北杜市にあるこだわりの市場「ひまわり市場」。どういう思いでこうしたユニークなPOPを始めたのか、ひまわり市場の那波(なわ)社長に伺いました。
━━どなたが書いているんですか?
私です。つくり手の思いを伝えたいんです。精魂込めて作ったものを、ただ「いくらですよ」だけでは寂しいじゃないですか。
━━Twitterなどで話題になっているのはご存じですか?
私自身はTwitterをやってなくて、スタッフから聞いて驚きました。お客さまが投稿された店内POPのツイートが1万RTを超えていると聞いても「何がすごいの?」という感じだったもので……。スタッフも店の中のいたるところにあるので見慣れてるし、お客さんも「おもしれーことを書くやついるなー」くらいのもので、気に止める人は笑ってくれるけど、そんなに話題になっていたとは……。
━━どうしてこのようなPOPを?
つくり手が断固たる決意で育てているのを伝えたくて書いています。ニジマスの子なんて大手メーカーの職と安定を捨ててまで家を継ぐ決意でやっている。誰かがその思いを伝えてあげなきゃいかんでしょ。
━━売れ行き変わりましたか?
こういうPOPを書いたものに関しては、お客さんの目に止まってくれるみたいで、うれしいことにお買い上げ頂いてます。
スタッフさんにも聞いたところ、社長はお店がスタートした11年前から書いていて、ここ最近エスカレートした(こだわりのものが増えた)そうです。スタッフの皆さんもこのPOPを楽しんでいる様子が伝わってきました。
那波(なわ)社長の思いのこもったPOPはこれからも続いていくとのこと。近くへ行くことがあれば直接見てみてはいかがでしょう。
こだわりの市場 ひまわり市場
住所:山梨県北杜市大泉町谷戸2008
電話番号: 0551-38-4744
営業時間: 9時30分 〜 20時 (年中無休)
画像提供 ひまわり市場
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