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東京メトロでの視覚障害者転落事故に関し日盲連が声明 「転落防止柵設置の徹底」「歩きスマホの禁止」など13項目の対応を要求

事故現場の銀座線青山一丁目駅は、転落防止用のホームドアが未設置だった。

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 8月15日夕方ごろ、東京メトロ銀座線青山一丁目駅(東京都港区)で、盲導犬使用の視覚障害者が誤って線路へ転落した事故を受けて、社会福祉法人日本盲人会連合は、関係機関や鉄道事業者へ改善を求めている。

 転落した男性は到着した車両と衝突し死亡。同駅には転落防止用のホームドアが設置されていなかった。同連合は20日に事故現場を調査し、同日に事故に関する声明文を公開した。


追悼 現場調査にあたり、黙祷を捧げる日本盲人会連合理事(中央)

声明文 日本盲人会連合の声明文(一部)

 同連合は事故に対し哀悼の意を表するとともに、再発防止に取り組むことを表名。行政機関や鉄道事業者による駅ホームの安全対策を評価をしつつも、事故は後を絶たず、取り組みは道半ばとしている。

 さらに、盲導犬使用者の転落事故が大きく報じられたのは初めてで、駅ホームの安全な歩行について、あらためて検証が必要とした。そして盲導犬の育成・貸与を担う諸機関と連携し、盲導犬使用中の安全について研究を進めると決意を表明している。

 行政機関や鉄道事業者に対しては、抜本的な対策として13項目の対応を要求。事故原因の究明や危険箇所の調査、全駅への転落防止柵や安全監視員の配置といった具体案を提示した。要求にはホーム下に転落者の退避空間を設けることや、歩きスマホの禁止も含まれている。


(沓澤真二)


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