アメリカ、ロシア、カナダ、ルーマニアの宇宙開発専門家らのグループが10月12日にパリで記者会見を行い、衛星軌道上に独立国家「アスガルディア(Asgardia)」を建設する構想を発表して話題になっています。この「アスガルディア」という名称は北欧神話に出てくる神々の住む星「アースガルズ」からの着想のようです。
このプロジェクトの公式サイトやFacebookのページによると、アスガルディアは史上初の天空に浮かぶ独立国家であり、その樹立へ向けた第一歩として2017年から2018年にかけ試作型の人工衛星を打ち上げるとのこと。さらに、宇宙ステーションを建設し、危険な隕石や宇宙に漂うゴミなどから地球を防衛するそうです。やだ……カッコいい(惚)。
アスガルディアのサイトでは現在、国民を募集中。地球上に住む人類なら氏名とメールアドレス、国籍を記入し、「私は18歳以上です」のチェックを入れると誰でも国民になれるそうです。昨今話題の二重国籍の問題など気になりますが、今のところ正式な国にはなっていないので登録しても大丈夫でしょう。なお、アスガルディアの人口は10月16日朝の時点で28万人を超えています。
Twitterでは早速登録してみた人が「アスガルディア国民になりました」と報告するほか、「アスガルディアでのし上がって皇帝に即位するぞ」と野心を抱く人、そして、宇宙ステーションの独立国家というコンセプトに刺激されて某アニメ(ガンダム)を連想し、「アスガルディアと地球連邦軍の戦争」「コロニー落とし」という不穏なワードを書き込む人も。さらに、妄想がはかどってしまったのか、「宇宙国家アスガルディアはセントラルコンピュータ『ミーミル』の管理の下ヘリウム3及び太陽エネルギーインフラの70%を独占(以下略)」等々と独自のSF設定を展開する人など、さまざまな反応が見られました。
アスガルディアのサイトでは国旗や標章、国歌を公募中で、ネット投票で選ぶとのこと。創作に自信のある方は応募してみては。
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