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アメリカのスタンフォード大学が中学生〜大学生7804人を対象にした、メディアリテラシーに関する調査結果を公開しました。そのうち高校生を対象にした試験で、「原発事故の影響」と称する偽画像の真偽を問うた結果、被験者の約40%が真実の画像と信じてしまったそうです。
出題に用いられたのは、「福島第一原発事故の影響で変形したヒナギク」の題で画像掲示板に投稿されたという設定の画像。内容はショッキングですが、デジタル加工で作られた偽の画像です。
正解者は「付近の状況が何も示されていない」「投稿者の出自が不明」「花以外に放射線の影響を受けた動植物が示されていない」といった疑問点から、画像を偽物と見抜きました。しかし、被験者の約40%は画像が強力な証拠と主張し、投稿文を額面通り受け止めてしまったそうです。
中学生を対象にした試験では、ニュースサイトを題材にした問題が出されました。内容は、トップページ上にあるコンテンツが通常の記事か、広告であるか判断するもの。
被験者の多くは、典型的な広告バナーや通常記事について容易に識別しました。しかし全体の約80%は、「SPONSORED CONTENT」と記されているにもかかわらず、記事広告を通常記事だと判断してしまったとのことです。
その他もろもろの調査結果から、研究者は「若者はデジタルに精通しつつも、偽の情報には簡単にだまされる」と結論づけました。もっとも、研究の目的はメディアリテラシー教育の推進であり、同学は教師向けのカリキュラム開発を計画中。既に地方の高等学校で、試験的に授業を開始しています。
(沓澤真二)
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