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厚生労働省が受動喫煙対策法案を提出へ 飲食店など原則禁煙、オリンピックに向けて

2020東京オリンピックのおもてなし、受動喫煙防止強化で禁煙エリアの規制などはどう変わる?

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 塩崎恭久厚生労働大臣は1月13日の会見で、20日からの通常国会に、受動喫煙対策強化の改正法案を提出する方針であると明らかにした


受動喫煙対策強化

 塩崎大臣はまず前提として、2008年以降全てのオリンピック開催国で、受動喫煙防止の措置が罰則付きで実施されてきたと説明。「たばこのないオリンピック」は世界的にも大きな流れになっているとし、罰則付の受動喫煙防止法の必要性を語った。

 厚生労働省が2016年10月に公表したたたき台では、飲食店やホテル・旅館などの共有スペースでの原則禁煙が盛り込まれており、煙の流出を防ぐ措置が取られた喫煙室を設ける必要があるという趣旨となっている。煙が流出しないとなると、飲食店などでよく見かける壁を隔てた分煙では足りず、完全隔離されたスペースが必要になることが予想される。また、義務違反者には勧告や命令などを行い、それでも違反する場合には罰則を適用するとしており、現行の健康増進法第25条のいわゆる「努力義務」よりも厳しいものになる可能性が高い。



 記者からの質問では、飲食店や中小企業から反対の声があることにも触れた。塩崎大臣によれば、業界団体側は現状「原則建物内禁煙を課すのではなく、業界の自主的な取組みを支援すべき」という方針で話し合いを行っているとのこと。

 飲食店を経営する60代の男性に話を聞いた。

「うちの店は基本的には禁煙にしている。お客さんの中には子供や妊婦さんもいるからね。ただ、外の席は喫煙オーケーにしているし、喫煙者の常連さんで席が満席になった時や、他に誰も店内にいない時はいいよと言ってきた。『吸っていい?』と聞かれると『どうぞ』と言ってしまう。仮に法律で原則禁煙と言われたら従うしかないけど、やはりお客さんにあれもダメこれもダメとは言いづらい」。


(椎原若菜)


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