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1月20日までスイスで開催される世界経済フォーラム(通称ダボス会議)に際して、国際的NGOのオックスファムが報告書「An Economy for the 99%(99%のための経済)」を発表した。「世界所得上位8人の総資産は低所得層36億人の総資産に相当」と指摘し、格差社会の解消を訴えている。
オックスファムは、貧困問題に取り組む国際協力団体。クレディ・スイス証券の「2016年度グローバル・ウェルス・レポート」と米フォーブス誌の世界長者番付を参照し、世界的な富の配分を計算した。
その結果、所得上位8人の総資産は4260億ドル(約48兆6500億円)で、所得の少ない36億人の総資産とほぼ同じことが判明。世界人口半数分の富が、わずか8人に集中していることになる。なお上位者にはマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏を筆頭に、Amazon.comの共同創設者ジェフ・ベゾス氏やFacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏らが名を連ねており、8人中6人がアメリカ人だという。
同団体は、大企業による労働者からの搾取や、タックスヘイブンを介しての租税回避が格差の背景にあると分析。「世界は今、(人口)99%のための経済を必要としている」とし、各国の指導者に格差の是正を呼びかけている。
(沓澤真二)
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