滝が上から下まで真っ白に凍っている……! 25日朝、日本三名瀑の1つ「袋田の滝」(茨城県大子町)が9割方凍結するという珍現象を見せました。天候次第では26日、2012年以来の「完全凍結」状態になる可能性もあるらしく、大規模な滝が全て凍りつく姿に注目が集まります。
袋田の滝は高さ120メートル、幅73メートル。寒さの厳しい冬は滝全体が白く凍りつき、その神秘的な風景は「氷瀑」と呼ばれ親しまれています。大子町観光商工課によると、最近は寒波の影響で溶けたり凍ったりを繰り返していましたが、25日朝はマイナス4度にまで冷え込んだ影響で9割まで凍りついていました。
9割凍結は、滝がほぼ全体凍って一部だけがちょろちょろと流れている状態。昨年は7、8割が最高で、9割もそう簡単に見られるものではないそうです。流れ落ちる滝がそのまま止まってしまったような、「デイ・アフター・トゥモロー」などSF映画のワンシーンを思い起こさせる不思議な光景。これだけでも十分見応えがありそう。
日中にまた一部溶けてしまいましたが、26日朝に急激な冷え込みが予想されることから完全凍結の可能性があると観光商工課の担当者は話します。2012年には6年ぶりに完全凍結が起こり、その際はピッケルでアイスクライミングに挑む姿もありました。明日凍結した場合も何日続くか分からないので、貴重な光景を見逃したくないところです。
ちなみに25日朝に大子町では、袋田の滝の本流にあたる久慈川において「氷花(シガ)」も見られたとのこと。シャーベット状の氷が川面を流れていく現象で、北海道をのぞいては久慈川のみ、さらには大子町か福島県矢祭町でしか見られない珍しいものになります。滝も川も冬でしか見られない表情あり、いずれも風流として堪能したいですね。観光商工課では、袋田の滝の凍結情報を公式サイトで随時更新中です。
(黒木貴啓)
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