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NASA(米航空宇宙局)は現地時間の2月22日、地球からおよそ40光年先の恒星「TRAPPIST-1」の周りで、地球と似た大きさと質量を持った惑星が、少なくとも7つあると発表した。研究は欧米の研究者などで作る国際共同研究チームによるもので、英科学雑誌「ネイチャー」電子版に同日発表されている。
発見された7つの惑星のうち3つは生命居住可能(ハビタブル)とのこと。光と熱を発する恒星からの距離が適度で、水が存在し、それが干上がることも凍ったままにもならない環境のことを「生命居住可能領域(ハビタブル・ゾーン)」と呼んでいる。ベルギーの天文学者であるMichael Gillon氏、ハッブル宇宙望遠鏡の運営で知られる宇宙望遠鏡科学研究所所属のNikole Lewis氏らを招いた記者会見では、発見された惑星に水が存在するのかなどの研究を本格化させると報告している。
これまでも2014年に地球からおよそ500光年先に「ケプラー186f」が、また2015年にはおよそ1400光年先に「ケプラー452b」、そして2016年には4光年先に「プロキシマ・ケンタウリb」といった地球とよく似た大きさと質量を持っている惑星が発見されているが、比較的太陽系から近い宇宙で地球に似た惑星が1つの恒星の周囲に7つも見つかったのは初めてのこと。
TRAPPIST-1はみずがめ座の方角にある直径が太陽の10分の1ほどの赤色矮星(わいせい)。観測はNASAのスピッツァー宇宙望遠鏡や欧州南天天文台の望遠鏡などで行われた。
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英科学誌ネイチャーに論文が掲載されました。