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フランスのトワリー動物園で、何者かが園内に侵入してシロサイを射殺し、角を切り取って逃走する事件が発生しました。
同動物園の公式Facebookが3月7日に投稿した発表によると、事件は3月6日の夜に起こったとされ、犯人らは金属製のドアを破壊して侵入。3頭いたうちの1頭「バンス(4歳、オス)」を射殺し、その後チェーンソーで2本ある内の片方の角を切断して持ち帰ったとみられています。
園内には監視カメラと、住み込みの職員5人がいたにもかかわらず気づかれることなく犯行が行われ、発見されたのは翌日の朝ということです。
なお、殺されたバンスは希少な種(準絶滅危惧種)であるミナミシロサイ。サイの角の取引はフランスでは違法とされていますが、ベトナムや中国などのアジアでは彫刻や漢方薬・治療薬の成分として需要があるため、2015年の闇市場では1キロ5万1000ユーロ(約600万円)で売却されていました。
職員がNational Geographicに語ったところによると、ヨーロッパ内の動物園で今回の様な事態は初めてだとしていて、またサイの国際保護団体は「近年、動物園に対する計画的な犯行が増加している」と指摘。そのため今後は「セキュリティがますます重要になるだろう」と、対策の強化の必要性を述べています。
(宮原れい)
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