【UPDATE 2017/3/14 8:00】原文では、日本のプレイヤーでもゲームの言語を変更できると記載しておりましたが、Nintendo Switch版と異なりWii U版では欧州の本体とPAL版が必要となります。その旨を記載しました。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、ブレス オブ ザ ワイルド』)のスピードラン(RTA)が熾烈を極めている。今月11日にも弊誌で最速クリアをめぐる戦いを紹介したが、争いは日に日にヒートアップしてきている。
3日前(注・Automatonの元記事は3月13日掲載)にも1時間11秒という記録を残したOrcastraw氏は、さらに58分6秒と自己最短記録を更新。しかしゼルダのスピードランナーとして知られるgymnast86氏も黙ってはいない。Orcastraw氏より一足先に58分1秒を記録し、トップへと躍り出た。そこへさらにVenick氏が登場し、58分台を争うストリーマー達の度肝を抜いた。氏のプレイは58分をはるかに上回る54分5秒を記録したのだ。さらに興味深くも、Venick氏をはじめとしたスピードランナー達はゲームプレイと直接関係のないところで時間短縮に成功している。
早さのためなら言語にもこだわれ
Venick氏の映像を見ると分かるが、氏はアメリカ人プレイヤーでありながらドイツ語を選択してゲームをプレイしている。これは「ドイツ語が一番早いから」というのが理由だ。『ブレス オブ ザ ワイルド』には要所でカットシーンが用意されている。本作からはこうしたシーンにおいて声優によるナレーションが導入されている。その声優の演技がもっとも早く終わるのがドイツ語というわけだ。有志による比較動画を見る限り、確かにドイツ語が一番早くなっている。Venick氏は「ドイツ語にすることで、時間を10秒短縮できた」と語っている。『ブレス オブ ザ ワイルド』の言語はゲーム本体の言語に合わせて変わるようなので、Nintendo Switch版ならば日本のプレイヤーでもドイツ語でゲームをプレイすることが可能だ。
もう1つ重要なのが『ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイするうえでどのハードを選択するかだろう。本作はWii UとNintendo Switchでリリースされているが、総合的にゲーム内の処理が早いのはWii Uのダウンロード版であるようだ。Speedrun.comのランキングを見てもWii Uを使用するプレイヤーが上位を独占している。マップのプリロードなどはNintendo Switch版の方が早いようだが、大きな発見がない限り、最速記録を目指すにはWii Uでプレイすることが標準となるだろう。
Venick氏がもっとも時間短縮に貢献していると述べたのがamiiboだ。本作ではamiiboを使用することでさまざまなアイテムを入手することができる。強い武器や強い防具など役に立つアイテムを獲得できるamiiboは、スピードランのお供ともいえるだろう。なかでも強力なのが、愛馬「エポナ」を呼び出せるamiiboだ。エポナはゲーム内に出現する馬のなかでも安定した性能を誇り、スピードも早い。エポナはリンク系のamiiboを使用することで出現するようで、出れば50秒程度の短縮ができるようだが、エポナの出現はランダムかつ低確率と報告されているので、どこまで実用的であるかは未知数だ。
このように全世界中でプレイヤーが熾烈に火花を散らしている。今後はドイツ語表記のWii Uで『ブレス オブ ザ ワイルド』を遊ぶ人たちも増えてくるのかもしれない。また今後、さらに時間を短縮する知識やテクニックが生まれていくだろう。ゲーム内容と同様に、『ブレス オブ ザ ワイルド』のスピードランは、柔軟なアイデアを生み出すことが攻略の鍵になりそうだ。
関連リンク
- 本日18時まで。『Momodora』などのSteamキーを抽選でプレゼント、読者アンケート実施中
- 『World of Warcraft』クリエイターによるMMOファンタジー・サバイバル『Rend』今春早期アクセス開始
- 奪われた伝説の楽器を求めて空に浮かぶ島々を冒険する協力アクションRPG『AereA』正式発表。Steam版は日本語にも対応か
Copyright (C) AUTOMATON. All Rights Reserved.