「読売新聞に掲載される『餃子の王将』の無料クーポン券が切り取られる被害が続いています」―― 都内のある図書館で掲示されている張り紙がTwitterで注目を集めています。関係者への取材で、この図書館での被害は現在止んでいることが分かりました。
張り紙には「図書館資料の切り取りは器物損壊罪にあたります。切り取り行為はおやめください」と警告が。この張り紙に対し、写真を撮影した新爆さんは「図書館で調べ物してる人らは全員賢そうというか、知性や気品が感じられて普段ハーブティーを嗜みながら天然酵母パンとか食べてそうだけど、本当はお前らも王将食べたかったんかい」と独自視点のツッコミを投稿。同ツイートは4400回以上RTされています。
投稿に対しTwitterでは「うちの近くの図書館も、雑誌のプレゼントつき応募はがきが切り取られるもので、はがきに図書館のはんこが押されるようになりましたよ」「図書館あるある」と、この問題がツイートされた図書館に限ったものではないとする反応が多数寄せられています。
当該図書館の関係者はねとらぼ編集部の取材に対し、次のように語っています。「こうした問題は他の図書館でもしばしば起こっているものですよね。本当は(張り紙は)やりたくないんだけど、ほかの利用者が嫌な思いをしてしまうからやむを得ない措置でした。図書館の新聞は地域の人たちの財産なので、傷つけないでほしいという一心。これまでも雑誌記事が切り取られるようなことがありましたが、それは年に1回あるかなという頻度。新聞のクーポンの件は利用者から『切り取られていますよ』と知らせをいただき、その後継続して切り取られていることを確認しました」
「切り取っていくのは特定の人のようで、誰なのかはほぼ目星もついていました。しかしこちらとしては犯人探しがしたいわけではないので、あくまでその人に心を入れ替えてもらい、自主的にやめてもらいたかった。張り紙は昨年(2016年)末ごろから掲示していますが、ここ2カ月は被害もなくなっています。今後も被害がなければ、張り紙も外す予定です」
図書館関係者が強調していたのは、地域の財産である新聞や本を傷つけてほしくないという点と、図書館を皆が気持ちよく利用できるようにしたいという単純な思いでした。図書館のものは共有財産であるという認識を持って、大切に利用したいところです。
※3月26日追記:当初図書館の張り紙内容について「器物破損罪」としていましたが、正しくは「器物損壊罪」でした。お詫びして訂正いたします。
画像提供:新爆(@shinbaku)さん
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