お好み焼き粉やホットケーキミックスなどの粉製品を開封後、長期間常温で放置――。ついついやってしまいがちな保存法ですが、これが原因でダニが繁殖し、その後アレルギー症状を発症したという方が、漫画で注意喚起のツイートを行っています。
夕食のお好み焼きが原因でアレルギー症状を発症したというのは、さく saxan(@39saxan)さん。食事中から口の中がピリピリするという症状が出ていたといいますが、他の家族には異常がありませんでした。
不思議に思いながらも過ごしていると10分後には呼吸をするたびに「ひゅーひゅー」とのどが鳴る、「喘鳴(ぜんめい)」が発生。さらに他の家族も変調を訴え始めます。
その後何を食べたのか食材をチェックしたところ、賞味期限が2015年8月25日で切れている開封済みお好み焼き粉を使用していたことが判明しました。進行する症状に慌てながらも医療機関に連絡し、病院に到着したさく saxanさんと家族。その後は呼吸の苦しさ、手の震え、蕁麻疹、嘔吐、下痢などの症状に苦しんだといい、この時のことを「十分恐ろしかった」と振り返っています。
この症状を引き起こした原因は何だったのか――。複数の医師が首をかしげる中判明したのは、古い粉製品の中に繁殖するダニを摂取したことによるアレルギーでした。
冷蔵庫保存である程度ダニの繁殖を防げる
こうした症例について、東京都福祉保健局の担当者は「事例としてものすごく多いというわけではないが、粉製品の中でダニが繁殖してしまうということ自体はそれなりの頻度で発生しているのではないか」と話します。
ダニは温度25〜30度、湿度60〜80パーセントの場所を好むといわれており、台所などはダニ達にとって暮らしやすい条件が整っているといえます。またダニは体長が0.3〜0.5ミリと非常に小さいため、開封した袋にわずかな隙間があれば侵入できるそうで、輪ゴムやクリップなど完全に密閉できない方法での保存は推奨されないとのことでした。
なお症状はダニアレルギーを持つ人がダニを含む食品(粉製品)を摂取することによって現れるといい、「息苦しくなった」「蕁麻疹が見られた」というものから、「呼吸困難が5時間続いた」という重篤なものまでさまざまな症状が寄せられています。
これらを防ぐために有効とされているのが、「粉製品を開封後は密閉容器に移し、冷蔵庫で保存する」という方法で、東京都福祉保健局の開封後の粉製品は早めの消費を!のページでも注意喚起しています。
また、大手製粉メーカーの日本製粉も公式サイト上で「低温ではダニは繁殖することができません。このことから、開封後は、密閉容器に入れ、冷蔵庫での保存をお願いします」と冷蔵庫保存を推奨。冷蔵庫保存の場合でも開封後は早めに使い切ることを勧めています。
画像提供:さく saxan(@39saxan)
(Kikka)
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