“旅客機から乗客を強引に引きずり下ろすVRゲーム”開発始動 ユナイテッド航空への痛烈な皮肉
クラウドファンディングで開発資金を募集。その結果いかんで、支援額は航空会社の乗客を保護する消費者団体へ寄付されます。
CAとなって乗客を旅客機から強引に引きずり下ろす過激なVRゲーム、「Voluntary Disembarkment(直訳:自発的降機)」がクラウドファンディングサイトのIndiegogoに登場しました。内容といいタイトルといい、ユナイテッド航空で起きた“あの事案”(関連記事)を皮肉ったもの。「航空業界必携の訓練ツールになりうる」などと説明されていて、不穏なニオイしかしない。
プラットフォームはHTC ViveとOculus。クラウドファンディングの目的は開発資金を募るもので、現時点ではゲームの概要とイメージ画像のみが公開されています。ゲームの目的は、座席に隠れている「volunteer(※)」を見つけて追い出すこと。捕まえた乗客が低額チケット利用者の場合は、ボーナス得点が入るそうです。ひっどい。
プレイヤーはワゴンや荷物、操縦席など、機内のあらゆる物体にアクセス可能。殴ったりコーヒーポットをぶつけたりしてvolunteerをノックアウトし、引きずって機外へ放り投げれば任務完了です。恐ろしいことに、このとき遠くに投げるほど高得点になります。
ステージが進むにつれて乗客の煩わしさは増し、過大な要求をするようになるとのこと。なお、volunteerであるかどうかに関わらずあらゆる人物を旅客機から捨てることが可能で、最終ステージの目標は、航空会社のCEOをプライベートジェットから降ろすことだそうです。ここまでいくと理不尽すぎる。
ゲームの完成品がもらえるコースは15ドル(約1600円)から。支援額が多いほど、新たな飛行機が登場したり、支援者がデザインしたステッカー付きアイテムがゲームに登場したりといった特典が得られます。
クラウドファンディングの目標額は3万ドルで、余剰分は航空会社の乗客を保護する消費者団体へ寄付されるとのこと。目標額に満たなかった場合は、全支援額が同様に寄付されるそうです。
(沓澤真二)
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