予告漫画がTwitterで話題になったアルコール依存エッセイ「酔うと化け物になる父がつらい」が、Webコミック配信サイト「チャンピオンクロス」で連載を開始しています。
作者の菊池真理子先生の父親がアルコール依存症であることから始まるノンフィクション作品で、公式Twitterでは同連載を描くことになったきっかけを予告漫画としてツイート。
そこでは「アルコール依存症セミナー」を受ける担当編集者の友達・鈴木君が登場。「まだ依存症じゃないもん」と話すも相当な量を飲み、“飲み屋の壁を壊す”“トイレと間違えて冷蔵庫で小便する”“大便を漏らしながら帰宅”など、エスカレートする酒癖の悪さ。それに限界を感じた奥さんが離婚を切り出したことで、“節酒”を目指しセミナーに参加することに。
すると専門医により「退院したアルコール依存症患者の死亡者の割合」を見た場合、節酒と飲酒ではどちらも約29%で割合に差がないことが判明(断酒は8.0%)。さらに依存症者の平均寿命は52.3歳という、ガンに匹敵する死亡率だということも知らされます。
菊池先生はここで去年亡くなった父親が鈴木君と似た状態だったことを思い出し、「家族が怒っても泣いても笑っている酔っぱらいに全細胞が気持ち悪いと叫んだ」「アルコールは本人だけじゃなくて家族の寿命も縮めるよ」と自身の体験からの思いを吐露。そして同時に「父は、アルコールによって壊れていたのかも」と気付くきっかけとなるのでした。
本編となる「酔うと化け物になる父がつらい」の連載にあたって、菊池先生は「『そんなに大変じゃないじゃん』って言われたらどうしよう」と不安がっていたそう。しかし、担当編集者曰く「『家の中がこんなに大変だったことにどうして気付かなかったの?』ということだらけ。身内がおかしさに気付けないことが、問題の根深さなんだと思います…」とツイートで語っているように、第1話からかなりハードな展開となっています。これはつらい……。
現在関心が高まりつつあるアルコール依存ですが、あらためてその問題の重要さや自分の依存レベルに気付くためにも、読んでみるといいかもしれません。
ちなみにセミナー参加後も断酒する気配のない鈴木君に漫画1話を見せたところ、「かわいそすぎます」と気遣いつつも「ちなみに僕は昨日もまた粗相しちゃいましたwww」との発言が返ってきたそう。お酒の怖さを身をもって示してくれた鈴木君なのでした。奥さん……。
(C)菊池真理子(チャンピオンクロス)
(宮原れい)
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