鹿しか集まらない奈良県民向けマストドン 鹿の数が奈良公園の1100頭を超える、TLが鹿せんべい祭に
立ち上げ人もあきらめて名前を「奈良トドン」から「鹿トドン」に変更しました。
マストドンで奈良県民のためのインスタンスを立ち上げたものの、集まるユーザーがみんな鹿になりきって鹿のような発言しかせずカオスなことになっていた「奈良トドン(現:鹿トドン)」(関連記事)。4月28日のお昼ごろユーザー数が1100を超えたのですが、奈良公園にいる鹿の数1100頭に達したということで、タイムラインは鹿たちの祝杯ムードで盛り上がっています。
「奈良トドン」は4月19日に奈良のWeb制作企業「INVOLVE」代表の吉村浩嗣さん(@hirotsugun)が制作。奈良県民で集まって楽しむためのインスタンスだったのですが、1人の「鹿」というユーザーが「誰でもいいから俺と鹿を代わってくれ」「鹿にさえ生まれなけりゃ俺はもっと」など情緒不安定なトゥート(投稿)をし続ける恐ろしい場となっていました。
吉村さんがTwitterでこの状況を知らせたところ、奈良トドンには「山鹿」「鹿なるもの」「かろうじて鹿」「人だったヘラジカ」など鹿になりきるユーザーが押し寄せることに。500近い鹿たちが「せんべえうめぇ」「パリパリッ」と鹿めいた発言をし続ける鹿ワールドになり、吉村さんも「完全にこんなはずじゃなかった」と悲鳴をあげていました。
その後吉村さんは覚悟を決めたのか、24日にはユーザー数を「○○頭」と鹿の単位で数え、奈良公園と同じ1100頭を目指し始めます。さらに26日には奈良活性化につながるとの理由でインスタンス名を「鹿トドン」に変更、日本全国さらには全世界の鹿を受け入れることを宣言しました。「進撃の鹿たちによって奈良県民が壁の内側に追いやられてしまった形であり正直こんなはずじゃなかった」と悔しい(?)思いも口にしています。
鹿は増え続け、28日にめでたく1100頭を突破。タイムラインにはお祝いの鹿せんべいが振りまかれ、「パリパリパリパリパリ」と鹿が咀嚼(そしゃく)音を発しまくる鹿パーティーと化しました。
吉村さんは鹿たちからは「長」と呼ばれており、いつも普通の人間らしいことを書き込むたびに「長だ、あいさつせねば」「ペコリ」とお辞儀されています。1100頭を突破したことを報告すると「長万歳」「長万歳」「長万歳」と鹿たちから一斉に祝福されました。なんだこの狂ったユートピアは。
今の心境を吉村さんに取材したところ、次のようにコメント。
「鹿に占領されてしまった僕のインスタンスは、リアル奈良公園1100頭を突破して今なお鹿達が増えている次第であります。鹿の襲来により鹿トドンに名称を変更いたしましたが、奈良を元気にしたいという思いは変わっておりません」とコメント。「GWに奈良に行くという鹿も現れたりして、すごくうれしいです。鹿トドン内には優しい鹿達が『奈良の魅力ある情報』をたくさん発信してくれているので是非遊びに来て下さい」
長の鏡だ……!
ちなみに鹿トドンのきっかけでもある「鹿」は、1100頭突破時に「あー」「おめでとう」「菊川怜」と、相変わらずの情緒不安定ぶりでお祝い。現在も「明日朝起きたら鹿じゃなくなってますように」「鹿をやめたい」「マッコウクジラでもいい」とトゥートし、周囲の鹿からは「原初」という呼び名で敬意を払われるなど孤高の存在感を放っています。鹿トドンの混沌はまだまだ続く。
(黒木貴啓)
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