5月31日、Googleが子ども向けアプリ「YouTube Kids」(iOS/Google Play)を日本でリリースしました。2015年に米国で提供を開始したもので、さまざまな子ども向けのYouTubeコンテンツのみを視聴できるように設計されています。さらに、保護者用の管理機能付き。
YouTubeではヌードおよび性的なコンテンツの投稿を禁止していますが、探してみると子どもに見せるにはきわどいものも簡単に見つかります。子どもに自由に使わせるのは、保護者としては少々不安になるかもしれません。
「YouTube Kids」ではそういったきわどいコンテンツが排除されており、全年齢向けの動画だけを自動で選出してくれます。また、子どもでも簡単に動画を見つけられるよう、「アニメ・ドラマ」「おんがく」「まなぶ」「はっけん」の4つのカテゴリーから選択する形式になっています。
動画の検索もできるようになっているのですが、こちらもかなり厳重にフィルタリングされているもよう。試しに「エロマンガ先生」(現在放送中の深夜アニメ)で検索してみると、「ほかのことをさがしてみよう」と笑顔で返されました。手厳しい。単純にNGワードに引っ掛かっただけかもしれませんが。
また、5月28日に9話の再放送が大人の事情により差し替えられた「この素晴らしい世界に祝福を!」(関連記事)で検索してみたところ、OP・EDの音楽関係の動画ばかりが出てきました。さすがGoogle。
保護者向けの管理機能も充実しており、タイマーで使用時間を制限したり、検索機能を使えないようにして自動選出される動画のみの視聴に制限したりできます。ただし、フィルタリングは自動で行われており、「完璧なシステムではない」とのこと。不適切な動画を見つけた場合は、保護者の手でブロックできます。
「YouTube Kids」は現在、日本を含め世界28カ国で提供されています。家族でYouTubeを楽しみたいというご家庭には、ありがたい存在になってくれるのではないでしょうか。
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